![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/147945936/rectangle_large_type_2_0a31288d8eed0ed268f151f8b332483e.png?width=1200)
おかえり
「おかえり」
この一言だけでどれだけ心が救われるだろう。
私はいつも、だれもいない家に帰ってる。
ドアを開けても、鍵を閉めても、部屋の扉を開けても、だれも何も言わない。
自分しかいないから。
日常や、幸せを目にするたびに、ありがたい話だなと思う。
実家暮らしの話を聞くたびに「大切にしなよ」と思う。
一人になった時の喪失感、孤独感というのは、すぐに感じるものじゃない。 長い時間をかけて蓄積されていく。
親しい人や家族と会うたび、親族と会うたび笑う度、降り積もる量は増える。
でも、孤独からは抜け出せなくて、家に帰っても一人で、感情の起伏がなくて。
パターン化された毎日を過ごす日々。
誰かが家にいることが
「おかえり」って言ってくれることが
誰かと何かを話し合うことが、時には感情に任せて戦うことが
とてつもなく尊くはかないものであると認識させられる。
でも、一人暮らしの人はだれかとともにいることのありがたさを語り
誰かと暮らす人は一人で暮らすことのありがたさを語る。
結局、どっちも幸せな面がある。
だけど私は、言ってほしい。
聞いてみたい。
自分の家で聞ける「おかえり」を。
私は、言ってみたい。
誰かの前で言える「ただいま」を。
私は、今一人暮らしです。
家に帰ってきて、だれもいなくて、どうしようもなく苦しくて、体が動かない日がありました。今日もそんな日です。
だから、文字にしてみました。
そんな日でも、家事をしないといけない。
一日だって休める日はない。
ほったらかしたら、生きていけなくなるから。
だから私は、今日も明日も一人で生きる。
でも、もう限界かもしれない。
崖はすぐそこにある気がする。
私はいつ、足を踏み外すだろう。
私はいつ、聞くことができるだろう。
私はいつ、言うことができるだろう。
「おかえり」
「ただいま」