心の奥深くが動くこと【空が気になる】
太陽が西の空に最後の光を投げかけて
やがてすぐ暗くなった。
日が短くなったな
清々しい気分で
ワインを飲みながらベランダに出る
日曜の午後はインプットの時間
ZOOMでたくさんインプットして
意識の高い人たちと話して心が動く
こんなことがしたい
あんなことがしたい
海に沈んでいる自分の隠れた意識を
ひっぱりあげる
美しい話を聞いた。
エグゼクティブなホテルで
美容師をしていた方のはなし
カットやブローなどの技術はもちろん
首にかける、髪に巻くときのタオルの形の美しさにまで
こだわったという
美しさには意味がある
若い頃、自分のこだわり以外には全く無頓着だった私は
「おおざっぱだなぁ」と夫に呆れられていた。
布団にシーツをかける
「模様が反対だろ?気持ち悪くないの?」
「大丈夫!体勢に影響はない!」
ある日、無造作に並べたお皿におかずを盛り
食べ終わった時にお皿の模様が反対に現れた。
「これは美しくないな」としみじみと思った。
あえて型を破るのはありでも
怠惰なのはだめだ
「あなた、私考えを改めるよ
ものには上下左右、表裏、あるべき姿があるのね」
自ら納得すればすとんとお腹に落ちる
「だからこれから、上下左右のないお皿を買うよ」
反省してんだかしてないんだか…
美しい形、美しい音
「美しい」には見かけの良さだけでなく
心に届く答えがある
美しいタオルの巻きようには美しい所作があり
お客さんは極上の感触を感じていただろう
この話を聞いただけでも
シルクのような滑らかさを感じてうっとりした。
心の奥深くが動いた。
日曜午後の贅沢な時間の締めくくり
雲があろうがなかろうが
いつ見ても美しい空を眺め、少しだけワインを飲み
さぁ、家族のからだの糧となる
ごはんをつくろうか…