見出し画像

子どもは、遊びを通して学び、癒され、表現し、成長していく

初出 2017/11/28 Blogger「PonoLipo 子ども Lab」

オーストラリアとニュージーランドをカバーしているthe Australian Counselling Associationによって運営されているThe Australian Institute of Professional Counsellors (AIPC) というカウンセラー養成機関のサイトに、どのような目的で、どういったPlay Therapyのアクティビティを取り入れるべきかを解説したレポートを見つけました。

PonoLipo Club Workshop & Libraryでは、周囲の大人達が「子どもと一緒に遊びを通して学びを体験的に得る」ことが、一番の知育であり子どもの心身の成長につながるという考えをベースにして、楽しく遊ぶ感覚で体験的に学んでいくことを重要視しています。PonoLipo Clubの対象となる就学準備期から小学校低中学年の子ども達は、少しずつ遊びから学習に移行していく時期にあります。

このレポートは、赤ちゃんからそうした学習移行期に至る幼少期全般をガイドしています。「遊びは学びにつながる」というPonoLipoのベースとなるコンセプトを理解していただくのに参考になるところが多いレポートです。


Play Therapy Activities to Engage Children

http://www.counsellingconnection.com/index.php/2011/07/18/play-therapy-activities-to-engage-children/

In play therapy, children are encouraged to express, through play, all the things they may have difficulty saying or contextualising into words. As a consequence of this primary focus, play therapy has expanded to include most of the expressive art forms including drawing, painting, sculpturing, music, dance, drama, movement, poetry, and storytelling. So while the mainstay of play therapy is still the playroom with its selection of symbolic toys, the play therapist has greatly expanded the medium for nonverbal and verbal expressions.

このレポートはカウンセリングの専門家が、どの年齢の子どものどのような問題に対して、どういったアプローチのプレイセラピーを行うべきかというカウンセリング指針を解説したものです。

ご両親や子ども達と接する立場の大人が、知っておくべきことは、「言葉にして上手く表現できない子どもの内面の葛藤や欲求不満、ショックなことなどが、ごっこ遊びをしたり、ゲームをしたり、絵を描いたり、粘土で何かを作ったり、音楽を聴いたり演奏したり、ダンスを踊ったり、お芝居を演じたり、詩を朗読したり創作したり、物語を創作したり音読したり、そうした日常の遊びの中で、表現され発散される」という点と、ネガティブな感情や行動を表現し発散し、ポジティブな方向へ昇華させていく心理療法としてカウンセリングの現場で「遊び」が広く活用されているという事実です。

家庭でも取り入れられる事例として、例えば、赤ちゃんが生まれてナーバスになってしまった幼い子どもが、赤ちゃんのお人形で遊びだして、赤ちゃんのお世話をするごっこ遊びを始めたら、カウンセラーは「ママ、赤ちゃんがシリアルを食べないの、どうしたらいい?私はお姉ちゃんとして何かできる?」とその子の役になって問いかけて、その子が母親役をするごっこ遊びを通して、母親としてお姉ちゃんにどうしてもらいたいと思うかな?と母親の気持ちや考えを自分自身で学び、自身の行動をポジティブな方向へ持って行くきっかけを作ることができるとあります。

また絵を描くことや粘土を使って何か作るという行為が、その子の言葉にできない怒りや悲しみを表現し発散する手段となることも、ご両親や周囲の大人達がぜひ知っておくべきことと思います。「お日さまは赤で塗るんだよ」などと絵をどう描くか教えてしまうと、その子の内面から発露する表現が見えなくなってしまう危険があるということを認識してほしいと思います。

日本の知育は、おもちゃから絵本やアクティビティブックまで、大人が子どもに「教え込む」という視座でデザインされているものが大半です。これに比べて欧米の知育は、おもちゃから絵本、アクティビティブックまで、「子どもの内面にある可能性や感情・思念を引き出して表現させ、大人がそれに気づき理解する」ためのものとしてデザインされているものが大半です。

私自身、子どもが4歳~7歳までの4年間ハワイで暮らし、日本の知育と欧米の知育の両方を体験して、その大きな違いに気がつき驚きました。自分自身で両方体験してみて言えることは、村社会の中で大家族で子育てしている一昔前の日本ならば教え込む知育でよかったのかもしれないけれど、核家族で都市生活の中で子育てし、子どもが成長して生きていく世界がグローバル化した世の中であるなら、圧倒的に欧米の知育で育てた方が、親も子もハッピーです。

子どもの内面から引き出されるものは、親の予想や期待を超える素晴らしい可能性を持ったものです。それを目の当たりにすれば、自分の子どもが自分にはないすごいものを持っているということに親が気づくことができます。親子の間には、自然とそれぞれ異なる人格と内面世界を持った個人同士として尊重し合う適切な距離感が生まれ、お互いに我をぶつけあったり押し付け合ったりということも少なくなります。

思春期から子離れにかけて驚くほどスムーズに鮮やかに分離するのを、我が強い私の性格を知っている古くからの友人は皆驚きます。それを実現できたのは、私達親子が、息子が物心つく年頃に4年間ハワイでの子育てを経験したおかげだと、振り返ってしみじみ思います。

PonoLipo Club Workshop & Librarydeでは、私自身のハワイでの子育て経験に基づいて、子ども達が新たな可能性や熱中する何かをいっしょに探して、丁寧に引き出していくことを講師もスタッフも心がけています。「教え込む」のではなく、「その子自身の中にある唯一無二の何かを引き出していく」という発想で、完全に個別に対応で、子ども達それぞれの学びを丁寧にガイドしサポートしています。

・・・・・・・・・・・・・・・・

PonoLipo Club Workshop & Library
3,500冊余りの英語と日本語の図書を揃えたライブラリーサービス付きのワークショップです。曜日毎にSTEAM系、英語多読&Phonics、読書&作文の書くワークショップが、ほぼマンツーマンの指導で開講されています。対象年齢は、4〜12歳。物語絵本・児童書から図鑑、事典、科学図書、学習図書まで、幅広い分野の厳選された教育的で夢中になれる図書が揃っています。
【PonoLipo Club】 https://ponolipoclub.com
PonoLipo Clubのご案内HPは、こちらです!
〒152-0035
住所:東京都目黒区自由が丘2-18-15 1F
TEL&FAX:03-5726-9936
E-mail miodaka@ponolipo.com
【PonoLipo Magazine】 https://ponolipo.com
赤ちゃんから小学校いっぱいの子育て・知育・教育に関する記事や動画がいっぱいのWEBマガジンです!

いいなと思ったら応援しよう!

小高美保
よろしければサポートをお願いいたします!PonoLipoの子育て応援事業活動資金ととして活用させていただきます。