『ぼくとバク。』44
僕は生まれつき身体が弱く、色も白かった。人並みに日光に当たることも許されず、冬でもつばの長い帽子が必需品だった。クラスの席順は陽の当らないよう、いつも廊下側の席にしてもらっていたし、髪も瞳の色も友達と比べると薄いことが明らかで、夏は特に嫌いだった。みんな日焼けした褐色の肌の中に自分だけが白く浮いていたから。
両親にそんな体質はない。遺伝ではなく僕だけが生まれつき白く生まれた。両親のどちらにも似てなくて、金髪とも取れる白髪に薄い青色の瞳を持つ僕はよその子のようだった。本気で自分