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休んだらいいよ。

教師との関係や学校の対応にしんどくなってしまった私は休職をし、この春から現場に戻りましたが、生徒と関わるとあなたの言うことしか聞かなくなるから関わらないでと管理職が言う学校に私は勤めています。
先日、学校行事がありました。
私は別働隊として子ども達と関わらない別の場所に出張をしていました。

業務を終えて学校に帰ってきたら、まだ行事が続いていたので覗きにいきました。
何人かの生徒には当日私がいないことを伝えていたので、私を発見したらあれ?と近寄って来てくれました。

少し早く帰れたから見にきたんだよと伝えると喜んでくれました。
他にもいろんな子達が私に気づき寄ってきました。
「先生なんでいなかったの?探してたのに!」みんな同じことを言います。

その中に、復職してから話をするようになった子がいました。
心がしんどくなってしまって途中で抜けて休んでいたようです。

「しんどいから来週休んでいいかな」と言うので、
『ここまで頑張って来てたやん。一週間くらい休んじゃったらいいねん。』と私が言うとキョトンとしました。

「え、休んでいいんですか?」と笑い出しました。

この子はこれまで学校に来れなかった過去を背負っている子です。
そんな子がなんとか学校に行きたいと頑張ってうちの学校に来ています。

そんな子が休んでいいんですか?と聞いてくることに悲しさを覚えました。
これまで一度も休んでいいよと言う教師に出会ったことがなかったんだ…。
そりゃしんどくもなるよな。

学校は来て当たり前と言う慣習が根付いていると思います。
次の進路に行く時も調査書には欠席日数が載せられており、休むということが評価と直結しています。
でも、社会人になったってしんどくなったら休みますよね。
中学校までにも学校に行けなかった子達が、それでも頑張りたいと選んで来てくれているんです。
確かに高校にはある一定のラインを超えると履修のカウントがされなくなってしまうため、休み過ぎると進級できなくなります。
でも、その中で少しずつ少しずつ慣れていって、そして卒業をしていくことを一緒に頑張っていくのが私たち教師の役目だと私は思います。

休んでいいよって、頑張ってるんだからって、なんでこれまで何十人という教師と関わってきて言われなかったんだろう。きっとこの子は明日からまた来ると思います。

休んではダメではなくて、休むと言う選択肢を与えてあげるだけで全然心の持ちようが違うのに。
一日無理して来れなくなるなら、一日休んで来れるようになる方がいいのにって私は思うんです。

こう言う関わり方が管理職が言う「私の言うことしか聞かなくなる」なんでしょうか。
毎年何人も辞めてしまううちの学校で、私が担任をしたクラスは誰一人辞めなかったんです。別に私がすごいわけじゃないですよ。子ども達が頑張ってるんです。
それに休んでいいよって言うのに、休まない子達です。何も言うこと聞いてないですよね。
でも、本質はちゃんと子ども達は理解しているんだと思うんです。
休んでも大丈夫、私はあなたの味方だよって。

「先生、帰りたい」って言われたら皆さんはなんて声をかけますか?

私は『私の方が帰りたい!帰るわ!』って返します。みんなそれにケラケラ笑います。
言葉一つで生徒たちの気持ちは大きく変わります。そういう場所で仕事をするのが教師です。
私の対応は正解かはわかりません。むしろ教師からは評価されないんでしょう。でも子ども達が笑ってるなら、それでいいかな。

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