退職願いの書き方 公務員を辞めるまでvol.2

辞めよう。

そう決意したら、ふっと心が軽くなりました。

辞めてしまえば、今の暗中模索な業務からも解放される。

休みのない毎日からも解放されて、自分の好きなことをする時間が作れる。


さて、どうやって辞めるんだろう?

もちろん人事課に聞くわけにはいきません。

インターネットでしらべたところ、「服務規程を確認すべし」と書いてありました。

服務規定に退職願の様式や、提出する時期などが書かれているとのこと。

退職というと「辞表」というイメージがありましたが、退職願が一般的のようです。

さて、さっそく我が自治体の例規集を探してみましたが…

ない。

職員服務規定に正規職員の退職に関することの記載がない。

議員や特別職の非常勤職員については載っていましたが、職員についての記載が一切ない。

ちょっと悩みましたが、規定がないならば任意で作成でいいのだろう、と判断し、インターネットから退職願のテンプレートをダウンロードしました。

参考にしたサイトはこちら。他のサイトでも大体似たようなテンプレが載っていました。

問題は、退職をいつにするか。

この時、5月の後半。

通常、退職は年度の区切りに行います。年度途中に退職する場合、抜けた人の穴埋めが必要ですが、タイミング上新しく人を募集することもできないので、どこかの部署から人を削るか、現課で手分けして補うしかないのです。

ただでさえ人が足りずに残業する職員の多い福祉課。

みんなに迷惑をかけたいわけではないので、年度末までできることなら続けたいと思いました。

ですが、3月末までというと、あと10か月。

あと10か月ここで働かなくてはいけない、と思うと目の前が真っ暗になる思いでした。できることなら明日から来たくない、踏ん張って踏ん張って、1か月くらいは持つかもしれないが、それ以上の保証はできない。

年度途中で退職するよりも、突然病休を取るほうが多分迷惑がかかると思う…病気の人には問い合わせがあっても連絡しにくいだろうから…

などとぐるぐる考えた結果、退職の日付を8月末にしました。

なぜ8月末かというと、「100日なら、なんとか頑張れるだろう」という理由でした。また、3か月あれば、新しく配属された後任者に引き継ぎもできるだろうとの考えもありました。

『このたび、一身上の都合により令和3年8月31日をもって退職いたしたく、ここにお願い申し上げます』

そう打ち込みました。

前述のとおり、庁舎には誰もいないので役所のプリンタで出力し、氏名だけは直筆で書き、印鑑を押しました。

不思議なほど迷いはありませんでした。

今は、退職できる喜びで胸がいっぱいでした。

その喜びもつかの間、新たな問題が頭をよぎりました。

私はできたての退職願を眺め、ため息をつきました。

さて、これをいつ、課長へ渡そうか…


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