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こぼれたうたを集めて

最近短歌が好きになった。

元々は短歌に馴染みはない。むしろ,短歌や俳句のように,定型を守って紡ぐ歌は,長年研鑽を積んだ熟練の人でなければ取り組むことさえ許されないようなとても敷居が高く感じられる存在だった。高尚な題材や常人では持ち得ない感性が必要になるのだと思い込んでいた。
小学校の時に授業の課題でいくつか作らされたような気もするけど,それっきり。

その思い込みは,土門蘭さんと豆塚エリさんの歌集を読んで打ち砕かれる。
日常の心の揺れ動きを捉えて離さない感性,人間や社会に対する鋭い眼差し。
二人の歌からそういうものを勝手に受け取って,私は勝手に納得する。
短歌は自由で,豊かで,きっと私の生活になくてはならないものだ。

ぽつぽつと歌が溢れてくるようになった。57577のリズム。それに合わせて体が動く,言葉が浮かんでくる。小さな言葉の泉はやがて溢れて,流れになる。


大学院での研究費用として大切に使わせていただきます、ありがとうございます!