読書記録:もものかんづめ
さくらももこ『もものかんづめ』
テレビアニメを見ていても、飾り気の無い人だなと思うけれど、エッセイではそれ以上に等身大で親しみやすい。
次々に遭遇するトラブルに全身全霊で立ち向かう、なんてコミックみたいな人はいなくて、困難を困難のまま、のらりくらりと受け流しているようだ。
子供らしい好奇心にかられて、単純な小道具を高値で買ってしまったり、自ら溜め込んだ宿題を家族に、偉そうに分配したり。全部が自分の経験ではないのになぜか『わかる』話の数々。
周りのみんなが自分では考え付かないほど上手に生きていても、なぜだか失敗続きでも。さくらさんはフツウに生きていた。
それなら私だって平気だろう。
だって世界ってのは、そういうふうにできている。
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