実家ガリガリ勢の俺たちが本当にやるべきこと
ツイッターを眺めていると、歴史的勝利に湧いたカタールでの日本対ドイツの試合後、日本人サポーターがスタジアムのゴミを綺麗に拾って帰ったことを「カッコ悪い。掃除する人の仕事を奪っている。海外で褒められて喜んでるなんて奴隷根性丸出し」などと批判するおっさんがいるとのツイートが流れてきた。
ゴミ掃除をすると掃除人の仕事を奪う、などという20年前に聞いたような言説を今も得意げに語るなんてどこのアホだ?と思って詳しくニュース元の記事を読むと、なんと数年前にギャンブルで100億円以上会社の金を横領し溶かして逮捕された某大手製紙会社のボンボン社長ではないか。実家の太さがMAXを超えるとあれだけのことをしでかしたホームラン級のバカでもネットででかい口を叩ける立場を維持できるのか、と思わず笑ってしまった。やはり持つべきものは太い実家である。
映画パラサイトで「お金は心を真っ直ぐにするアイロン」というセリフがあるが、残念ながらお金に恵まれても真っ直ぐ育てなかった人間もいるものである。
世の中の成功者は太い実家のサポートや親の七光り、コネで成功した人が多い。いやほとんどと言ってもいいだろう。しかし彼らはインタビューなどであまりそれには触れない。触れるのは自分がいかに努力したか、優秀であるかのみである。
今起業資金は親が出してくれました。顧客も親のコネで見つけてきてもらえました。
手厚い親からの学業サポートや海外留学できたおかげで語学に堪能になり一流大学にも入学できました。
幼い頃からプロのコーチをつけてもらえたのでプロスポーツ選手になれました。
親が投資についてアドバイスをしてくれて初期投資費用も出してくれたので投資家として成功できました。
音楽や芸術、イラストや文筆業では食べていけませんが親からの支援のおかげで好きなことをして生きていけています。
これが現実である。親のおかげです!と正直に発言する成功者は本当に少ない。もっとラッパーを見習って「マジ親に感謝!」と声に出して叫んでほしい。
そして彼らがインタビューでいかに自分が努力したか、リスクを取ってきたかを語った後に必ず言うのが「若者は挑戦するべき」「リスクを取らないものは成功しない」「好きなことして生きていこう」と言った若者を無謀な戦いへと焚きつけるセリフだ。
断言するが、実家ガリガリ勢が実家太い勢の言葉を間に受けると間違いなく後悔することになる。彼らがチャレンジできるのは太い実家というセーフティネットがあるからだ。親の金とコネという命綱があるからこそ崖から何度もバンジージャンプが出来るのである。頼りになる実家という命綱がない若者が崖から飛び降りたらただの投身自殺である。
実家ガリガリ勢と実家が太い勢の格差は歳をとるごとにさらに開いていく。実家が貧しい人の肩には親への仕送りや介護が重くのしかかってくる。相続できるような遺産ももちろんない。あるとしたら負債となる田舎の古びた一軒家ぐらいだ。それに対して実家が太い家は親の介護は潤沢な老後資金で高級老人ホームが担ってくれるし、土地やマンション、会社など様々な資本が相続されていく。実家の太くない若者はその後の人生を左右する若く大切な時期を金持ちのボンボンのように自分探しをしたり夢を追いかけたりして浪費している余裕はないのである。
繰り返しになるが成功者のほとんどは裕福な家の者たちであり、彼らのアドバイスは我々実家ガリガリ勢にはなんの役にも立たない。それどころかマイナスにしかならないようなものがほとんどだ。では実家ガリガリ勢の若者が社会に出てまず初めにやるべきことは何なのだろうか?
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