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育児との両立が難しい仕事の特徴4選

男女平等の浸透により、女性の男性と変わらない学歴を持つ時代となった。

やりがいのある仕事に就き、高い年収を得ているバリキャリ女性は増加している。その結果、稼ぎの良い妻には子供ができた後もフルタイムで仕事を続けてほしいと願う男性や、子供を授かってからも仕事と育児を両立したいと願う女性は、若者を中心に増加している

そういったフルタイム共働きをしながら子育てもこなしたいと願う男女にとって、配偶者がどのような仕事に就いているのかはとても重要だ。

特に子育てにおいて中心となる可能性が高い女性にとって、出産後もキャリアの維持を望むのであれば、自分の仕事だけではなく、夫になる男性の仕事についてきちんと理解しなければならない。仕事と家庭の両取り、その目標のために必要なもの、それが育児にも積極的に参加してくれる旦那なのだ。

リモートワーカーの旦那とともに、保育園の登園やお迎え、離乳食を準備などの育児を協力してこなしつつ仕事に励む、そんなバリキャリママのあったか育児ストーリーがネット上にはあふれている。

それを見て『なんだ。結婚出産後も意外とこれまでどおり仕事続けられそうじゃん。彼氏もきちんとした仕事に就いて稼いでるし、優しい性格だし育児手伝ってくれるでしょ』と思ってしまう彼氏持ち結婚秒読みバリキャリ女性は多い。しかしその考えはとても危険である。

なぜなら、世の中でフルタイムリモートワークができる職種に就く男性はほんの一握りだからだ。それどころかSNSでは透明化されているが、実は育児にほとんど参加できない仕事に就く男性のほうが、在宅勤務男子よりも世の中にはあふれているのだ

いくら結婚相手の男性が子供好きで優しくて育児に前向きそうな性格であったとしても、職種によっては物理的時間的にイクメンになれないのである。

では、具体的にどのような仕事に就いていると育児に参加することが困難なのだろうか?大きく分けて育児参加を難しくする仕事のファクターは4つある。

ちなみにこれらのファクターはそのまま女性側にも当てはめることができる。結婚を控えた男子は、下記のファクターを持つ職種に就く女性は、育児と仕事の両立は難しいと考えて差し支えはないので参考にしてもらいたい

1つ目のファクターが"シフト勤務"の仕事だ。

24時間仕事が途切れない職種は意外に多く、そういった職種に就く男性はなかなか育児に参加できない。24時間稼働する製造工場や化学コンビナート、昼夜問わず荷物を運ぶ物流業界、土日が稼ぎ時の飲食業界、期限内に建物を施工しなければならないゼネコンなどの建設業界、電気やガス、鉄道などのインフラ企業、サーバー管理などのハードウェア系IT職、警察官や消防士など社会の安全を守る仕事、どれもシフト勤務からは逃れられない職種である。

こういった職種に就く男性の年収は平均よりもかなり多い。なぜならシフト勤務や休日出勤などの手当てを得ているからである。結婚相手の男性を年収だけで選んでしまうと、実はシフト勤務であったため、育児は嫁が一人でフルタイム勤務しながら回さざるを得ない、ということも起きかねないのである。結婚出産後も仕事をフルタイムで続けたい女性にとっては、旦那がシフト勤務であることは非常に大きなデメリットとなるのである。

ただし、シフト勤務にもグラデーションがあり、勤務時間は9時17時だが休日だけが平日という軽シフト勤務の場合なら、土日はワンオペになるが平日の育児は旦那が行うことも可能だ。休みの日の平日に関しては家事や家の用事を旦那に頼むこともできるので、固定勤務フルタイム共働きよりにはないメリットも存在する。

しかし、勤務時間が朝番や夜番、夜勤などが入り乱れ、休日も毎週不定期なタイプのガチシフト勤務に旦那が就いていた場合、イクメンするのはほぼ不可能だ

夜勤を含めたシフト勤務のある警察官や消防士の友人家庭の妻は専業主婦であり、朝晩シフト勤務不定休の大型二輪車製造工場と家電量販店で働く友人宅はパート主婦世帯だ。旦那がガチシフト勤務につきながら嫁もフルタイム勤務を続けている家庭は残念ながら身近には存在しない。

唯一旦那が工場でガチシフト勤務、妻も旅行代理店店舗でシフト勤務しながら子育てをしている家庭があるが、彼らはバリバリにジジババに育児を手伝ってもらっている。やはり最後に頼れるのは元気で時間のあるジジババの助けである。

ジジババヘルプがあてにできない環境下で、子育てが始まって以降もバリバリフルタイムワークを続けたい女性は、旦那の年収だけではなく、固定勤務なのかガチシフト勤務なのかもきちんと確認して産後のキャリアプランを練っていってほしい

イクメンが期待できない2つめのファクターが"育児に時間を取られると年収が低下する職種"である。

士業に就く個人事業主や、自分が実務面でのリーダーとしても動いている自営業者など、自分が急に休めば仕事を飛ばしてしまう仕事に就いている人間は、平日に子供が急に発熱しても仕事を休むことはできない。なぜなら度々仕事をトバしていては顧客からの信頼を失ったり、新しい仕事の機会を得られなくなり年収がどんどん低下してしまうからだ。

男女の就業率の変化や賃金格差についての著書でノーベル賞を受賞したゴールディン氏も、弁護士を例に出して、士業や自営業者など仕事に無限の時間を注ぎ込むことで年収を無制限にアップさせることができる職種があり、そういった職種は育児に時間を奪われると所得が低下することに触れていた

個人事業主や自営業者はサラリーマンと比較して非常に扱えるお金の額が大きく、女性からみれば結婚相手として非常に魅力的ではある。しかし、彼らがハイスペックなサラリーマンたちも裸足で逃げ出すような高所得を稼げているのは、自らの時間をすべて仕事に投入し、ゴールディン氏が『長時間労働プレミアム』と名付けた長時間労働のレバレッジをかけているからに他ならない。自営業者の旦那にイクメンをさせれば、この長時間労働プレミアムを奪うことになり、所得が低下してしまう。

事実、ゴールディン氏の研究では結婚出産後の女性弁護士は子育てに時間を奪われ、長時間労働プレミアムを失ったことで急激に所得が低下することが分かっている。ゴールディン氏は育児によって所得が減少する現象に『チャイルドペナルティ』と名付けている。つまり、結婚後に長時間労働プレミアムによって稼ぐ旦那に育児を求めることは、旦那の年収を急激に低下させてしまうことにつながるのである。

もちろん、旦那も仕事をセーブし年収を激減させてまでイクメンをすることに前向きになることは少ない。自営業者や起業家として成功している男性ほど、仕事が生きがいの人間が多いからだ。

一国一城の主、社長の妻になれるからと自営業者や起業家と結婚してしまうと、自分のキャリアを維持できなくなる可能性が高いので注意が必要だ。

そして3つ目のファクターが……

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