えいみポンダライズ|里山暮らし

自然と民俗とコミュニティにまみれる人。

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谷津田の民俗考察vol.2

●『民俗の原風景:埼玉イエのまつり・ムラの祭り』(大館勝治著 2001年) 埼玉県立歴史博物館の館長をつとめた筆者が、公私を通じて調査した埼玉県内の民俗の姿が記録されている。 ・「ムラ」が精神的な拠り所であった。 稲作、麦作、養蚕にしても、農業が機械化される以前の暮らしにおいて、働くことと暮らすことは一体であり、ムラなかでは、皆が共に働き、子どもたちも働き、支え合う共同体であった。苦労を共にし、感謝があった。だからゆえに、ムラが精神的な拠り所であり得た。 ・去来信仰 「作

    • 谷津田の民俗考察vol.1

      ●はじまり 民俗学が好きだ。20代で離島に出会い、時空をトリップしたかのような、自然と共生して暮らす人々の知恵のあることを知った。それまで東京しか知らなかった私の、エポックメイキングだった。 埼玉で暮らすようになって、グリーンインフラとグレーインフラのはざまを、行ったり来たりしながら、ゆれている。川は護岸工事をするのだが、大雨が降って洪水で壊れ、にもかかわらず、また工事される。我が家が隣接する元高校の跡地は、桜の木が切られてから、毎年土砂崩れになり、とうとうコンクリートの擁