宗教を題材とした映画2本
フォローしている方が宗教について書かれていたので、少し自分も書いてみたいと思う。最近知った、いいなと思う宗教を題材にした映画を2本ほど紹介したい。ただ、ざっくりとした意味での宗教、特にキリスト教にアレルギーがある方はこの先は読まないでほしい。今は神様についても忌憚なく自由に語ることも、それを見ないことも選択できる時代なので。
女性におすすめなのは「祈りの力」キリスト教といえば「天にまします我らの神よ・・・」に代表されるお題目のような祈りを思い浮かべる方も多いかもしれない。しかしこの映画は強盗にあったクララ(主役を導く老婦人)が「キリストの名によって命ずる、ナイフをおろしなさい」といって撃退するようなシーンがあり、雄叫びするような強い祈りに満ちている。
特典映像によれば、舞台も俳優も祈りによって導かれ、撮影場所も随所のエピソードもすべて祈り無くしては決まらなかった様子がうかがえる。もちろん手放しでいいといえない部分もあり、主人公エリザベスの祈りの部屋(WAR ROOM)に夫が入るシーンなどは賛否両論がわかれるかもしれない。
ただ、はられた伏線に何一つムダがなく、すべてが必要なものだけで構成されている点については、2本目に紹介する「神は死んだのか」よりもすぐれていると感じる。伝道を目的とし、祈りを回復するために作られた映画だけあって、さまざまな思いがこめられているといえそうだ。
男性には「神は死んだのか?」という映画をおすすめしたい。哲学的思考が好きなリケジョにもいいかもしれない。邦題は疑問形だが、原題は「God's Not Dead」なのではっきりとテーマが打ち出されている。実際に大学でおこった事件をテーマに描かれていて、キリスト教だけでなく宗教がかかえる普遍的なテーマを扱っている。ただ後半にいくに従ってのエピソードがちょっとご都合主義に思えるところもあって、興ざめする人もいるかもしれない。しかし神を信じないという教授を論破することになるハチの一刺しのような最後の一言は、私たちの日常においてもいろいろな意味を持つように思う。
写真は「祈りの力」に触発されて我が家に作った私の「戦いの部屋」で祈りの場所である。結婚したとき夫がキリスト教だったということで、私も小さい頃から漠然とした気持ちで八百万の神様を信じてきたが、夫と二人で聖書を読み祈る毎日を送っている。この部屋では家族のことはもちろん病に倒れた友人や、年老いた両親のことなども祈っている。毎日五分でも、映画の中のエリザベスのようにいろいろな悩みが解消されていくのを感じる。嬉しい雰囲気が人を引き寄せて、自分を嫌っていると思っていた人たちが側に来てくれるようになったのは最大の幸せかもしれない。