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VNL2021 男子3戦目vsロシア🇷🇺

本日のイラストはアイ(TwitterID:@hzl37502)さんからお借りしました!小川選手はこの試合の主役でしたね!

データ

5/30 セットカウント3-2(28-26,26-28,20-25,25-21,16-14)


日本代表出場選手


OH:石川祐希(C)、髙橋藍、大塚達宣、高梨健太、福澤達哉

MB:髙橋健太郎、小野寺太志、山内晶大、李博

OP:清水邦広、大竹壱青

S:関田誠大、大宅真樹

L:山本智大、小川智大

1セット目両チームのスターティングメンバー

(選手名の前の番号はセッターを1番とした時のサーブ順を表しています)

日本※()は番号、ポジション

1番関田(12,S) 2番高梨(17,OH) 3番李(15,MB) 4番大塚(19,OP) 5番福澤(5,OH) 6番髙橋(健)(16,MB) リベロ:小川(24)

ロシア※()は番号、ポジション

1番KOBZAR(24,S,キャプテン) 2番KLIUKA(18,OH) 3番VOLVICH(4,MB) 4番MIKHAYLOV(17,OP) 5番PODLESNYKH(1,OH) 6番KURKAEV(20,MB) リベロ:BARANOV(6)

※ロシアはこの日、試合中盤からからKOBZAR(24,S,キャプテン)に代わってPANKOV(11,S)がメインで出場している。

最初のオーダー表

元の表データ作成...越 光(TwitterID:@koshi_hikari99)さん

概要


今日は初戦、第2戦でリザーブだった選手の多くが試合に出場したが、前回大会優勝チームロシアに対して勝利するという結果となった。

今日出た選手の中でも、高梨選手、小川選手、大竹選手の3選手がチームを引っ張った。高梨選手はコンスタントに攻撃に参加し得点、レセプションでも安定感を見せ、攻守に渡ってチームを支えた。これまでの試合ではキャプテンである石川選手が担っていた役割を格上相手にこなしたことは、間違いなく五輪代表へ大きいアピールポイントになっただろう。

小川選手は山本選手とはまた異なる敏捷性、処理能力のはやさを見せ、フロアディフェンスでロシアにプレッシャーを与え続けた。序盤からイレギュラーボールの処理を見事にこなし、試合終盤にはこの小川選手を中心にトータルディフェンスでロシアの攻撃を防ぐことに成功した。冗談抜きで小川選手は体のどこかでボールに触れればコントロールできるのではないかというほどのボールタッチなどの柔らかさ、身体を使った威力のいなし方が出来るリベロである。

そして逆転の起爆剤となったのは大竹選手だろう。大竹選手は以前からハイセットであったり難しいボールを得点する能力に定評があった。さらにブロックでも得点し、OPに求められるブロック力を見せつけた内容だと言える。今回のように1枚で相手OHを処理することが出来れば、日本のブロックシステムはより効果的に機能することだろう。まだまだムラはあるがこの試合のように爆発すれば、チームをオリンピックのメダルに導くジョーカー的存在になるかもしれない。

「誰が出ても勝てるチーム」を体現した試合だったように思う。次の試合が非常に楽しみである。

総評


本日の日本はこれまで控えだったメンバーが主体のメンバー構成となった。1セット目は両チーム互いにサイドアウトを取り合う展開。日本はロシアに対し福澤のはやいバックアタックなどで得点するも、11-11の場面に大塚のライトからのバックアタックを相手OHのKLIUKAが見事なドシャット。その後のラリーも2度の日本の攻撃をロシアは見事なレシーブで得点につなげ、11-13とロシアリードで試合が進む。その後KLIUKAが2連続でサービスエースを決め、ロシアが4点差をつけ日本を突き放しにかかる。しかしロシアが20点を目前とした状況で、ブロッカー髙橋(健)、リベロの小川を中心に日本のディフェンスが機能し始める。MIKHAYLOVがブロックの裏を狙ったロールショットを放つと、リベロ小川が見事なフライングレシーブ。そこから日本にサーブ権が渡ると李が自身の強みを活かしたサーブで相手を崩し、単調になった相手の攻撃を髙橋(健)が綺麗にワンタッチしてトランジションアタックに成功。日本はこの流れから1点差まで点差を縮めると、デュースに持ち込み同点の場面でMB髙橋が相手のツーアタックを見事なブロック。土壇場で優位に立つ。相手ポイントゲッターMIKHAYLOVのスパイクがミスになると、最後は大塚のサーブからフリーボールを獲得した日本は髙橋(健)の高さのある攻撃で1セット目を獲得する。

2セット目は序盤、関田のサービスエースや李のブロックポイントなど良いプレーが続く。その勢いで行きたい日本だったが、ロシアは途中PANKOV(11,S)を投入。そこからロシアのスパイク、ブロックが機能し、12-12の場面で大塚が被ブロックし逆転を許すと続けて高梨が被ブロック。ロシアの武器が日本を苦しめる。その後日本は2枚替えで大宅、大竹を投入すると大竹が難しいボールを次々に得点。大竹の活躍によって日本はラリーを制するようになる。リベロ小川の好レシーブや高梨の冷静な攻撃など好プレーを日本は見せるも、最後はMIKHAYLOVの強烈なクロススパイク、サーブに得点を許し2セット目を失う。

3セット目はロシアのブロックに苦しむ。ロシアはこの試合全体のブロックポイントの内1/3以上をこのセットで獲得した。日本はロシアのブロックに対し今まで以上にハードヒットしたボールを当てることで、ブロックアウトだったり高さのあるリバウンドを獲得しようと試行錯誤した(特に福澤のスパイクから感じることが出来る)。しかしそれでもロシアの強いプレッシャーから精密なトスを供給する関田にも焦りが生まれたのか終盤コンビミスが生じる。結局ロシアの勢いを断ち切ることは出来ず4セット目を失い日本は窮地に立たされる。

4セット目、日本はスタートから大宅と大竹を起用する。序盤は被ブロックが続いたものの、少しずつ大宅の持ち味である強気なトスワークがロシアを苦しめる。特にラリー中大竹を積極的に使うことで、大竹の持ち味である悪球打ちがロシアブロックを翻弄する。それでも序盤の点差を縮めることが出来ない日本は、福澤の位置にここまでOPとして出場していた大塚を投入。試合途中のポジションチェンジにもかかわらず見事な対応力を見せる。さらに日本は相手OPに対しOH、MBの大塚、李がコミットを仕掛けると、相手OHに1枚で対応したOP大竹が渾身の1枚ブロック。さらにその後大宅がスパイカーの高さを生かしたトスを供給し髙橋(健)が得点。日本の高さをロシアに見せつける。一進一退の攻防が続くが、流れを引き寄せたのは日本だった。高梨が連続でリバウンドを処理した後、大宅の意地のワンハンドトスから得点。その後李の好レシーブから大竹がスパイクで得点、さらにブロックでも得点しロシアを突き放す。その後日本は大塚のセンターからのバックアタックやリリーフサーブで登場した髙橋(藍)などの活躍もありマッチポイントを握ると、最後は絶好調の大竹がストレートコースにディガーを弾き飛ばす強烈な一本を打ち込み、勝負をファイナルセットまで持ち込む。

5セット目はこれまで見せていた好プレーが勝利につながったセットとなった。5セット通してロシアのフェイントや軟打をことごとく広い、一本目乱したボールもことごとく繋げた小川を中心とした日本ののレシーブが、ロシアのスパイカー陣にプレッシャーを与える。スパイクのアウトが増え焦るロシアに対し日本のブロックが迎え撃ちドシャット。さらにしり上がりに調子を上げた大竹のスパイクは誰も止めることが出来ない。そして途中出場の大宅もセット以外にサーブでも相手を惑わしチームを勝利に近付ける。途中相手に並ばれるも、最後は大塚の見事なサーブから髙橋(藍)の技ありなダイレクトスパイク。日本男子のチームのチームとしての強さを感じた一戦だった。

今後の男子日程

アリノミ(TwitterID:@arinomi_hrs)さん


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