日和
重い瞼をゆっくり開けると真っ青な空が広がっていた。
まるで作り物の様に整いすぎている空を見て、不思議な気持ちになった。
空はこんなにも綺麗だったか?
空はこんな色をしていたのか?
日が沈んだのか沈んでいないのか、それさえも分からない。分かるのはただただこの空が綺麗だということだけだった。
いつもより目が冴えているのに、いつでも眠りにつけそうなそんな感覚だ。
気分がいい。何か考えないといけないことがあった気もするが、頭が勝手に空っぽになる。
ゆっくりと体を起こし伸びをする。周りには確かに人がいるのに、まるで自分だけしかいないかのように心は解放されている。
時間の流れがゆっくりだ。こんなにも穏やかな時間を過ごせるのは幸せ以外の何者でもない。けれど時計を見るとあっという間に時間が過ぎている。
アインシュタインの相対性理論はまさにこういうことを言うのだろう。濃い時間はあっという間にすぎる。
体を冷やす前に湯船にもう一度つかる。
水分を補給して、さあもう一度サウナへ。