米国株 チャートから見える景色🗽7/22(金)
◆ チャート確認の前にマーケット動向を振り返り👀✨
6月中旬、S&P500が弱気相場入り
6月下旬、リセッション(景気後退)懸念が高まる
7月上旬、リセッションの先にある世界を探り始める
→FRBの金融政策が「積極的でなくなる日」を探り
→今秋以降に利上げペース減速の期待を見出し始め
→リスクオンな株価上昇の展開
7月中旬、「インフレ懸念」を脱し、次の注目は「企業決算」へ
今週、1週間を通してみると力強いリスクオンの展開
(月)午後にAppleが採用・支出を抑制する計画が報道されがいったん下落📉
※ 他のハイテク企業にも同様な業績不安を抱かせるような報道が相次ぐ
しかし、翌(火)には早速反発、(水)(木)と3日連続上昇📈
背景には、それ迄の懸念材料が解消され、株価サポート材料に繋がる
・商品価格が下落傾向→小麦・銅などインフレのピークアウトを示唆🙆♂️
・債券利回りが6月中旬のピークを下回る水準で推移→利上げペースの減速期待🙆♂️
・ドル高が解消し始める→米国企業の業績圧迫懸念が後退🙆♂️
そんな『楽観」に包まれながら(木)大引け迄の上昇ペースが
引け後に発表されたSNAPの決算ミスで一転し(金)は4日ぶり急落📉
業績悪化懸念がハイテク株に波及し、米国株を全体的に下押しすることに🙅♂️💦
◆ 週末企画として、ETFと個別銘柄のチャートをまとめてみました
テーマとして
主要ETF、大型グロース株、シクリカル株、ディフェンシブ株
時間軸として
週足(約3年)、日足(約10ヶ月)、30分足(10営業日)、5分足(1日)
グループ毎に分けた個別銘柄を テーマや時間軸に分けて
ひとつの角度から評価する「絶対評価」に加えて
様々な角度から比較評価する「相対評価」を踏まえて
見つめ直すと新たな発見、気付きがあります💡✨
「株価は神聖なもの」であり
「株価には先見性があります」
チャートを様々な角度で見つめ直すとヒントがいっぱい🍀
◆ 尚、こちらで紹介しているチャートはFinviz.com より
https://elite.finviz.com/quote.ashx?t=SPY
良質な情報と共に🍀
① 主要ETF
SPY:SP500 ETF
VIXY:VIX指数 短期先物 ETF
USO:米国 原油 価格連動 ETF (United States Oil)
IEF:米国国債7-10年 ETF
※債券価格の動きは利回りとは逆の動きになります(債券価格上昇→利回り低下)
①-1 主要ETF (週足) 約3年間
・SPY:2020年コロナ禍の反発で大幅上昇も、2022年に入り下落に転じ、6月中旬には弱気相場入り、底打ちしたか!否か?ただいまトライ中
・VIXY:VIXY指数の短期先物を参照にしたETFの為、中長期的には下落し続けるのでご注意下さい
・USO:コロナ禍の中、2020年3月に反転、2022年ウクライナ危機で上昇加速
・IEF:2022年に入り、FRBによる利上げ加速で債券価格が急落、利回りは上昇
①-2 主要ETF (日足) 約10ヶ月間
⭐️6月中旬以降、景気後退(リセッション)懸念が高まる。一方で、相場の転換点を模索する展開へ🤔✨
・SPY:2022年年初を高値として下落に転じ、6月上旬までは反発を試すも、戻し売りに上値を抑えられ、底値を探る展開 →6月中旬からは底打ち反発📈トライ
⭐️S&P500が6/17(金)日中つけた年初来安値3,636を上回る水準で推移、底入り確認の為には、4,100を超えるの強さが必要
・VIXY:不安定な投資環境が続く中、6月中旬以降は株価が反発し始め、VIX指数の上値がだんだん抑えられる。7/22(金)は23ポイントまで低下📉リスクオンへ前進
※ VIXYが下落=VIX指数低下=リスクオン傾向
・USO:2022年に入り、上昇基調が続くものの、6月上旬につけた120ドルをピークに反落。景気後退による需要減退で原油価格は下落し、一方で供給懸念が注目されると反発する展開を繰り返すも、だんだん上値を切り下げる📉傾向
⭐️エネルギー価格(原油、天然ガス)以外の商品価格(銅、小麦など)は下落し続け、インフレのピークアウトの兆しを探る展開へ
・IEF:2022年に入り、下落基調が続き、利回りが上昇。現在は6月中旬の3.5%をピークに利回りは下回る水準で推移。
⭐️7月上旬以降は、FRBの利上げペース減速のタイミングを探り始め、債券価格が反発(利回り低下)⇄債券価格下落(利回り上昇)を繰り返しながらも、利回り上昇は落ち着く展開へ
①-3 主要ETF (30分足 10営業日) 7/11(月)-22(金)
⭐️7/11(月)-15(金)では、13(水)予想を強烈に上回るCPI を受け、FRBの利上げ加速(7月100bp )懸念がイキナリ台頭しリスクオフに転じる
しかし、翌14(木)に反発し、意外にも下げ一辺倒ではない株価
週末15(金)は株価大幅上昇で波乱の1週間を終える展開👍
・SPY:週間ベースではリスクオンの力強い展開
18(月)はアップルの採用・支出抑制報道で業績悪化懸念で下落
翌19(火)反発、20(水)、21(木)と3日連続上昇し力強いリスクオン
週末22(金)は前日発表のSNAP決算ミスの業績悪化懸念が波及、4日ぶり急落🙅♂️
・VIXY:株価下落では反発するも、終値では下値を切り下げる展開
投資家心理、センチメントが改善されている現れ🙆♂️
・USO:原油価格が上値を切り下げる展開🙆♂️
インフレピークアウトに繋がるか注目集まる✨
・IEF:FRBの利上げペース減速のタイミングを探る展開🙆♂️
債券単価が切り上げり、利回り低下が続く
①-4 主要ETF (5分足 1日) 7/22(金)
・SPY📉:S&P500下落
前日のSNAPミスで時間外取引では下落しましたが、当日の NY寄り付き前までにはいったん回復(反発)
しかし、22:30の寄り付き後、22:45総合PMI 発表「米企業活動が約2年ぶりに縮小」を受け、下落に転じてしまう展開、大引けにかけては下げ幅縮小
⭐️経済統計の悪いNewsが 前向き(FRBの利上げペース減速への期待)に受け止められれば株価反発しますが、決算ミスが波及する状況では 後ろ向き(更なる業績悪化懸念)に受け止められ株価下落
・VIXY:株価の上下に合わせてVIX指数が乱高下するも、大引けではほぼ変わらず
⭐️最近のVIX指数は株価下落で一時反発しても、その日の終値では下げっていることが多い気がします。投資家心理改善の現れ
・USO📉:原油価格 下落
・IEF📈:10年国債利回り 低下📉
⭐️総合PMI を受け 、軟調な経済指標で世界経済への懸念が高まって低下
② 大型グロース株
MSFT:マイクロソフト
AAPL:アップル
TSLA:テスラ
NVDA:エヌビディア
②-1 大型グロース株 (週足) 約3年間
米国株を主導し上昇してきたものの、2022年は下落に転じ、弱気相場の中、最近は底固め、反発を模索する展開😉
・MSFT:ドル高の業績圧迫懸念が重石に
・AAPL:中国の経済再開がサプライチェーン改善期待で株価をサポート
・TSLA、NVDA:GAFAMに先んじて、2021年11月を高値に反落、2022年は更に下落を加速、未だ弱気相場の真っ只中😰
②-2 大型グロース株 (日足) 約10ヶ月間
・MSFT、AAPL:FRBによる利上げ加速の中、下値を探る展開が続いていましたが、6月中旬から反発、キャッシュリッチで財務的に安定なハイテク大型株は優先的に買い戻される😉
・TSLA、NVDA:GAFAMに比べ高PERで利上げに対する警戒感も高く、ボラティリティが高い展開続く。TSLAはTwitter買収問題、中国ロックダウン問題などで上値重く、NVDAはデータセンター需要減速、仮想通貨の急落などの個別問題を抱えて買い戻しは後回しにされている恐れ😰
⭐️グロース株:バリュエーション(PER)の高さが警戒され、利上げ局面では米国株の下落を主導し、だいぶ織り込まれる
7月に入り、利上げペース減速のタイミングを探る展開になり、「利上げ加速懸念」は後退し、株価の注目は「金利」から「決算」へ
②-3 大型グロース株 (30分足 10営業日) 7/11(月)-22(金)
・MSFT:26(火)引け後決算
・AAPL:28(木)引け後決算
・TSLA:20(水)引け後発表の好決算で翌21(木)株価10%近く大幅上昇
・NVDA:債券利回り低下が半導体株の株価サポート
②-4 大型グロース株 (5分足 1日) 7/22(金)
⭐️前日21(木)引け後に発表されたSNAP決算ミスで、業績悪化懸念が波及
特にソーシャルメディア、GOOG、FBの株価が下落し、ハイテク株の株価も下押しされる展開
③ シクリカル株
景気動向によって、業績が大きく変動する銘柄のこと
「景気敏感株」「景気循環株」とも呼ばれます
特性として、景気後退局面では業績の落ち込みが激しく
逆に景気拡大局面では業績の伸長が著しくなります
シクリカル株へのお薦めのタイミングは、「これから景気が良くなるのでは?」という局面に投資するのが良いと一般的に考えられています
CAT:Caterpillar(キャタピラー)、世界首位の重機メーカー
JPM:JPMorgan Chase & Co.、世界有数の金融グループ
DAL:Delta Air Lines(デルタ航空)、世界有数の航空会社
UPS:United Parcel Service、世界首位の小口貨物輸送会社
③-1 シクリカル株 (週足) 約3年間
コロナ禍の中、2020年下期のワクチン接種が広がり、リベンジ消費期待など需要回帰、景気回復期待で上昇
しかし、政府による景気刺激策のサポート材料がなくなる中、2022年は上値重くなる展開😅
③-2 シクリカル株 (日足) 約10ヶ月間
米国において3月25bp、5月50bp、6月75bpと利上げが加速する中、インフレ抑制の為、FRBが進める積極的な金融政策により、景気が減速→後退が意識され、シクリカル株は下落幅を拡大😰
③-3 シクリカル株 (30分足 10営業日) 7/11(月)-22(金)
リセッション(景気後退)の先にある世界、今秋以降の利上げペース減速期待で米国株が全般的に反発に転じるも、景気動向に敏感なシクリカル株にとっては未だ上値重い状況😰
一方、22(金)のようにハイテク株、グロース株が売り込まれる局面では、シクリカル株は相対的に底堅く推移
③-4 シクリカル株(5分足 1日) 7/22(金)
⭐️総合PMI を受け 、軟調な経済指標で世界経済への懸念が高まり、景気敏感なシクリカル株は下落
④ ディフェンシブ株
景気サイクルに左右されにくい銘柄のこと
「守りに強い株」ということになります
特性として、景気後退局面が到来したとき、比較的業績の悪化が少ないような業種を指します
ディフェンシブ株への投資タイミングは、「これから景気が悪くなるのでは?」ということが心配される局面に投資するのが良いと一般に考えられています
PFE:Pfizer(ファイザー)、世界最大級の製薬メーカー
PG:P&G(プロクター&ギャンブル)、世界最大の日用品メーカー
VZ:Verizon(ベライゾン)、通信サービス世界最大級、米国ではAT&Tと2強
AMT:American Tower(アメリカン・タワー) 米国REIT、放送用タワーなど保有
④-1 ディフェンシブ株 (週足) 約3年間
コロナ禍で米国株が全般的に反発する局面でもディフェンシブ株は相対的に軟調な動き
しかし、2022年に入り一転、利上げ、高インフレ、景気減速→後退が意識されると共にディフェンシブ株は物色され直され始め、底堅い株価推移へ😉
④-2 ディフェンシブ株(日足) 約10ヶ月間
2022年に入り、3月に利上げ開始、米国債10年利回りが上昇する中、株価の上値が重くなる
5月FOMCにて50bp、6月75bpと利上げが加速し、米国株全体が下落基調になるとディフェンシブ株は物色され直し、「守りに強い株」としてのヘッジの役割を果たす展開に👍
④-3 ディフェンシブ株(30分足 10営業日) 7/11(月)-22(金)
2022年の厳しい投資環境の中でも底堅く推移したディフェンシブ株でしたが、最近のFRB利上げペース減速タイミングが探られ始め、景気後退局面でも株価の注目が「インフレ懸念」を脱し、グロース株が買い戻され、一方でディフェンシブ株は上値重い展開に😅
これもいわゆるセクターローテーション! セクター間での資金循環🤔
④-4 ディフェンシブ株(5分足 1日) 7/22(金)
⭐️総合PMI を受け
軟調な経済指標で世界経済への懸念が高まりシクリカル株が下落
⭐️SNAP決算ミスで
業績悪化懸念が波及し、ハイテク株、グロース株が大幅下落
そのような局面ではディフェンシブ株は底堅く推移
※ VZ(ベライゾン)は決算ミスで株価下落
⑤ パフォーマンス比較
上記①〜④ではそれぞれのテーマに分け、時間軸ごとにチャートをまとめていましたが、こちらではパフォーマンス比較してみました
チャートを並べるだけでなく、相対比較してみると動きの違いが一目瞭然😉💫
⑤-1 比較(2019/8/30-、約3年間 )
主要ETF、大型グロース株、シクリカル株、ディフェンシブ株
⑤-2 比較( 2021/8/27-、約10ヶ月 )
主要ETF、大型グロース株、シクリカル株、ディフェンシブ株
⑤-3 比較( 10営業日 )
主要ETF、大型グロース株、シクリカル株、ディフェンシブ株
⭐️将来の株価は 「神のみぞ知る世界」
それでも、マーケットには未来を探る為のヒントはあるハズ❣️と私は思います
テクニカル分析のやり方は人それぞれ♪
こちらで紹介したようにテーマ、時間軸で分けて相対的に見渡すことによって
また、パフォーマンス比較をすることによって
見えてくる景色も変わってくると思います
新たな発見、気付きの一助になることが出来るように頑張っていきます😄✨
尚、まとめるにあたり下記の情報を参考にしています
https://str.toyokeizai.net/-/shikiho_usa/