【アメリカ移住実録#15】娘が泣いた日

第一回はこちらから↓↓

2019年3月

家族構成

• ポム: 日本のサラリーマン、東京のG社で単身赴任中、36歳

• ポム妻: しっかり者、公務員、36歳

• 長女 ポム子: のんびり、6歳

• 次女 ポム美: おませさん、4歳

予定していたビザが取れず、東京での単身赴任生活に限界を迎えたポムです。妻と娘に東京に来てもらうことを提案しました。ただこれまで、東京へ引越しすることなんて予定していません。家族の決断はいかに？

ーーーーポムが東京に帰ってからーーーー
ポム妻: ｢お父さん東京で働いているじゃん｣
娘達: ｢うん｣
妻: ｢それで、家族みんなで東京に引っ越そうかなと思っているんだけど。いいかな？｣
娘達: ｢そうなの？｣
妻: ｢いまお父さん東京にいるから、たまにしか会えないじゃん。東京に行ったら一緒に住めるよ。でも、M市の保育園のお友達とか、おじいちゃんとかおばあちゃんとかにはあんまり会えなくなるかも。それでも、引っ越してお父さんと一緒に住みたい？｣
娘達: ｢お父さんと一緒に住みたーーい｣
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

上の会話は、妻から後で聞いた話ですが、お父さんと一緒に住むことを選んでくれるなんて、、、、、嬉しいな。
涙がちょちょぎれます。
（ただし、子供達は数年でアメリカ移住の予定である事は、まだ知りません。）

娘達の同意も得て、動き出してからの妻の行動は早いです。
妻はM市での仕事を辞め、家を売却。ありがたいことに家は十分に住宅ローンが返済出来る価格で売却することが出来ました。

先に東京に住む私は、家族4人で住むことが出来る物件を契約し、迎え入れる体制を整えました。
アメリカ移住までの数年の仮住まいとはいえ、子供達が楽しく生活出来るよう考えてあげないといけません。

長女ポム子は次の4月からちょうど小学校に入学です。それもあって急ですが今回のタイミングで東京に引っ越すことにしたのです。小学校は近所の公立の小学校ですので、手続きはいろいろとありましたが通常通り入学することが出そうです。
一方、次女ポム美は次の4月から幼稚園の年中ですので、途中で幼稚園に入る事になります。現在、東京では幼稚園や保育園が不足しており、保活のために母親がキャリアを変更したりするというニュースまで報道されているほどでした。ですので、ポム美の幼稚園探しは難航するかもしれないと覚悟していました。しかし、ラッキーだったのかもしれませんが、拍子抜けするほど一発で幼稚園入園が決まりました。良かったです。

そうして迎えた、
妻と娘が東京に引っ越す日

ーーーーM市近隣の空港にてーーーー
（下記は、後で妻から聞いた話です。ポムは羽田空港で家族を待っていました。）

空港には、妻と娘達を見送る為、父や母を始めたくさんの親戚の人たちが集まってくれました。
みんなが笑顔で｢見送りありがとう、またしょっちゅう帰ってくるから｣等と話していると、
急にポム子がわんわんと泣き出しました。
長女のポム子は、どちらかというとのんびりした性格で、いつもニコニコしています。
そんな彼女が、M市のみんなと別れるのが悲しくて泣いたのです。
ポム子が泣いているのを見て、次女のポム美も泣きました。
そしてそれを見た、周りを囲む妻や大人達も涙が抑えられなくなりました。

ポム子とポム美は、ポム家が東京に引っ越した後、数年でアメリカに移住しようとしていることを、まだ知りません。でも、周りの親戚の大人達は皆それを知っています。
この東京への引っ越しによって、ポム家はもう後には引けない選択をしました。すなわち退路を断って意地でもアメリカに移住すること。
でも、娘達はそんな事情は知らずに泣きました。
ただ、みんなと離れるのが悲しくて泣きました。

私はワイキキビーチの夕日の中で、アメリカ移住のビザがとれるまでの間、東京で家族と一緒に住む決断をしました。

親というのは何と罪深いのでしょう。
そして、私は何と欲深いのでしょう。

普通の地方出身一家、ポム家は本当にアメリカに移住できるのか？？？？？
東京に来たポム家はどんな生活を送るのか？
是非応援よろしくお願いします。

第十六回へ続く　(この話は実録ですが、身バレ防止等の観点から若干のフェイクが入っています)
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