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デザイナー経験者募集に、未経験がポートフォリオを送ったらダメ?

デザイントースト代表ほりといいます。
結論、2行目で言いますが、全然ダメじゃないです。
むしろ経験者募集にばんばんポートフォリオ送りましょう。

この記事を書こうと思ったのはある方のツイートがきっかけでした。

そうなんですよ。みんな最初は未経験者なのに、どうしろって話なんですよ笑。
昔、日本で家を探す外国人のミームで、その時も「家を探すなら住所を用意しろ」「無理だろ!」って内容があったんですが、デザインも同じことが起こってるわけですね。

でもね、大丈夫です!
募集要項に「必須:経験4年程度」とか書いているような求人にも、どんどんポートフォリオを送りましょう。

「未経験ウェルカム」に応募したいという人は止めませんが、まず数が少ないし、何か理由があることが多いのではないかな…とも。
なぜ未経験を入れたくないかって、忙しくて教育の余裕がなかったり、利益が出る前に即辞めてしまう人が多いので「未経験者を育て上げ損」になることが多いからです。即戦力を取ったほうが、確実に利益をプラスにできるのですよね。

ただ未経験者であっても、自分から声をかけてまで欲しいと思わないにしても、来られたら「人手不足だし、ポートフォリオが良いなら未経験でも来てほしい。教える暇はあまりないけど」という事も全然少なくないですよ。経験談です。

具体的にどうやる?転職成功までのステップ

転職までのステップは、一例ですがこんな感じ。

1.作品を作る(課題と、実務作品も入れたい。30個とか数あればより良い)
2.ポートフォリオ作成・改善
(デザイン面接官経験者に見て貰うと最高)
3.応募先企業に合ったポートフォリオ作品に調整する
4.経験者求人だろうが、とにかく応募・応募・応募!

どうでしょう?シンプルでしょ?

【応募のコツ】
直接応募。人材紹介エージェント使わない(SNS求人などは狙いめ。エージェントは紹介料高いため、未経験・年齢高いと書類選考すらパスし辛い)
まずアルバイトから(数人しかいない小さい制作会社などは狙いめ)
1社目は好条件は諦める(まずは会社で経験を積むを目標に。2社目から行きたい会社へ)

【ポートフォリオ】
✅パッと見て「この人の得意分野はこういう所か」と一瞬で分かること(例:数を見せる、無印っぽいデザインしか載せない 等)
✅長文説明はNO。ビジュアルで見せること(例:ラフ→初稿→納品物などを段階別で載せると、ゼロから作った事が文を読まずとも分かる)
✅思考プロセスが分かること(×綺麗にまとめる)

私の大先輩、みうらじゅん氏も美大に通っていた当時、制作会社にいりびたってイラストをタダで書いていたそうです。それも糸井重里氏の会社で。

「未経験ポテンシャル採用」は世界でも珍しい

30-40歳未経験さんは20代現役経験ありの方と戦うことになるわけですが、その時「未経験」はやっぱり結構ネガティブなパワーがある言葉だと思います。
転職先は最初選べないか、選ぶなら数を打ったり、数か月続ける覚悟は持っておいたほうがよいかも。

とはいえ…
実は海外(カナダやアメリカ)では未経験はインターンから就職というのが普通なんです。
有名大学卒であっても、未経験なら自分から求められてもいない場所に飛び込んで「働かせてください!」が一般的です(千と千尋の神隠し的な感じというか)
日本の企業なんかが、未経験新卒の「潜在能力(ポテンシャル)」を重視して、更に研修まで用意してあげているのって世界から見て、それ自体がかなり特殊なことなんです。
インターンでお試し期間もなく面接で話すだけでは、普通に考えて人柄も仕事っぷりはわからずマッチングが上手く行かず即退社する可能性も高いはず。なので、海外の企業からすれば「よく面接だえで採用できるね?怖くないの?」と思うことでしょう。

でも、日本でもクリエイティブ業界は「実力主義」というところは同じ。有名な会社やクリエイティブディレクターの会社なんかは、ポートフォリオを送りまくり、丁稚奉公的に薄給で働くところからスタートした人も、美大卒の知人には多いです。(私もポートフォリオ何個送ったことか。今はメール一本で済みますが郵送はお金がかかりましたw)
みうらじゅん氏もコネクション作りのために無償の手伝いから始めることで、将来のキャリアを作りあげたのかもしれませんね。

あとは、未経験でもいける方法はこんな感じ。
● 利益を早く出せる人材とアピールする(ポートフォリオで)
● 会社側の損益への心配を減らすために「まずは低報酬からでもOK」と申し出てみる(インターン的お試し採用)
● コネクションをまず作って人柄採用を狙う

でも、連絡しても迷惑がられるかも?ただメッセージで作品送るだけですよ!
PC上でポチポチするだけを躊躇しなくていいです。
相手の反応なんて見えないし、不要なら無視してもらえばいいだけ。

大事なのは図太いマインド。いちいち気にしてたら何も始まりませんから。笑
返事がないなんて当たり前、返ってきたらラッキーくらいに思ったらいいです。

ただし、作品やポートフォリオの見せ方を整えてからじゃないと、何個メッセージを送っても返事は返ってきません。100メッセージ送っても1通も返ってこないようなら、一度応募先とポートフォリオを見直した方がいいかもしれません。

で、難しいの?→けっこうタイミング次第

大前提として作品やポートフォリオは大事!ではありますが、
返事が来るか来ないかは、あなたに原因があるというより「そもそもタイミング」みたいなことも多いです。断られた=否定や拒絶、と受け取る必要はありません。タイミング的に今取る余裕がなかった、ということも多いんですよ。

タイミングが合えば
「今人少ないから、猫の手でも借りたかったんだよね」
「経験20年の頭が堅い人より、経験が浅くても柔軟な人が欲しかったんだよね」
と、自分の思ってもいない提案を突然もらったり、良い所を見つけてもらえることもあります。実際経験年数が長い人って確かに正直プライドも高く自分のやり方でやったり扱いづらい人が多いのも確か。経験が浅いからこその良さはあるんですよ。

「スクール卒の未経験デザイン転職って、難しいの?」

私個人的に言えば、難しくないです。(ポートフォリオの見せ方、応募先選定や、数応募などまともにやるべきことをやっていればですが。この辺はスクールのメンターや、色んな方にアドバイスを貰いましょう)
ありがちな失敗例として、スクール卒でスクール課題だけやっていた、みたいなのだと厳しいかも。

例えば、
1.スクールを受け身で受けてきた人(課題だけこなしてきた)
2.スクール外のクライアントや会社で経験を積んできた人

だと、ポートフォリオの中身が全く違うし、自分から動いた主体性や経験の重みが全く異なってきます(スクール作品でも主体的にやっていたよ!という方もいるかもですが、面接官からするとそう思われづらいのです…)
どんどんスクール課題以外に、知り合いに声掛けをしたり、実務をしましょう。ガッツです!

おまけ/30歳以上未経験の転職者へのエール

もし「またダメだった」と自信をなくしている人がいたら読んでほしいのですが、
世の中には「年齢重ねてたら無理」と、息をするようにアドバイスする人いるんです・・・(ため息)
でも、独り言は家で言ってください、と私は言いたいです。笑

全っ然、無理じゃないから!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

うちのスクール来た人は、30だろうが40だろうがブランクあろうが全員未経験だったけど、転職希望者でちゃんと行動してる方々はちゃんと勤めてるから!
言い訳しないの!終了!
って言いたいのです。ぷんぷんです。笑

私は思います。
努力を途中で諦めた人は、人に「無理だよ」とアドバイスします。
諦めずに叶えた人は、人に「できるよ」とアドバイスします。

どっちを信じても自由。でも、なりたい人を信じてついて行く方が、なりたい自分になれます。
そのなりたい人の叶えた方法は、自分には再現不可能なこともあるかもしれませんが、少なくとも「100%無理ではないんだな、50%くらいはいけそうだな」と思えるはずです。

夢をかなえるために現実的な努力を重ねている人を「夢見てる人っているよね、無理なのに」と揶揄する人は、どこにでもいます!
彼らは、あなたのことが羨ましいんです。
自分の諦めを正当化したくて、自信がなくて、誰かの足を引っ張りたいだけです。
雑音は耳栓!

頂上が見えない時は不安になると思いますが、
運が悪かろうがなんだろうが、圧倒的努力や行動で叶えるのみです。

【亀の歩みを積み重ねることの大切さ】

毎日、亀の歩みであっても努力を積み重ね続けると、何年後かに全く違う結果になっているんですよ。

私の友人で、絵を描いていた人がいました。8年前オーストラリアで会った料理人の方でした。私もごくたまに絵を描いていたし、当時は「私の方がちょっと上手いかな」くらいに調子に乗ったことを思っていました。
8年たった今、彼は私より断然上手い絵描きになり、Tシャツを出したり、イラストでお仕事を貰っています。
何よりめちゃくちゃうまくクオリティも高い。誰も彼がアーティストであることを疑いません。片や、何も書いていない私は全く上手くなっておらず。今ちょっと恥ずかしい気持ちです。

スクールを4年運営していて、受講生は育児で10年近くブランクがある方なんかもいましたが、勤めていたり作品を作り続けている方も多いです。大げさでもなんでもなく、きっとすぐ私なんかよりビッグになるだろうなー、と思っています。
毎日の積み重ねしてる人と、元々ちょっと上手いけど何もしてない人って、たった数年で天と地ほど差つくんですよ。

夢は1日にして叶いませんが、長期目線で、しっかりプランを組めば早ければ2-3年後などには好きな職に就けます。
人生長いし、デザイナーは一生できる仕事です。あなたはできる。図太いマインド持っていきましょう。

アラフォーでデザイン始めるのは遅くないぞ!という記事もよかったらどうぞ↓



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