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小野まりえの近況2022

みんなの近況特集vol.1

このテキストはみなみしまさんのメルマガの企画、みんなの近況特集vol.1へ2022年12月に寄稿した文書である。

*小野まりえの近況報告

ロシアがウクライナ侵攻を始めた時、私は受験真っ只中っだった。ウクライナ戦争が発生した次の日が藝大油画科一次試験日だったのは私にとって残酷な現実がダブルパンチで正直まだ財布を落とした時の方が希望を捨ててなかった。

私は今年多摩美術大学油画科に入学した。武蔵美と東京藝大も受験したが武蔵美多摩美は合格、藝大は不合格という結果になり多摩美に入学することにした。

ここで大学生活がスタートしたわけだが入る前はとても落ち込んでいたし(藝大信仰の為)、世の中の不安要素が多すぎて鬱になっていた。しかし、入ってみると周りはみんな優秀で才能のある人ばかり、教授もギャラリーや美術館、書籍で知ってるような人ばかりで始めて美術の世界に飛び込んだ!という気持ちになれた。

多摩美では学内402教室での企画展示募集があり企画書を提出し教授による選考で1年の前期から展示ができたり、細田守監督と対談したり特別講義で大好きなアーティストに会えたり、大学の名を借りていろんな場所へ潜入したり、現在開催中のプライベイトでのグループ展『みて、へんぐボthがいるよ』に参加できたりと、なかなか充実した1年を過ごせたように思う。

そして最近大きく変化したことがある。それは、家にシャワーがある!ということだ。実は私の実家にはシャワーがなく浴槽しかなかった。シャワーは銭湯にしかないと思っていて、小学生の頃友達の家に遊びにいくと風呂にシャワーがあって大変びっくりした。一般家庭にシャワーがあるのを知ったのは中学生くらいの時だった。多摩美入学当初は家賃の安さを優先したせいでシャワー風呂なしのアパートに住み洗面台で頭を洗ったりネカフェや友人の家で体を洗ったりしていたが、流石にそんな生活をしていると心身共に疲弊してきて私もシャワーのある家に住みたいという欲望が止められなくなってしまった。

つい1ヶ月前にシャワーのある家に引っ越してきたのだが、シャワーがあるというのはどんなに耐え難い理不尽な講評を受けても自分にパワーを与えてくれる。だって帰ったらシャワーでスッキリできるし、朝起きてもシャワーでサッパリできるから。

若干の紹介も兼ねシャワーがある生活の素晴らしさを発見した大学生の近況報告でした。来年は1年毎日シャワーを浴びて耐え難きを耐えたいと思う。皆さま心せわしい年の暮れ、何かと御多用とは存じますが、何卒お気をつけて年末をお過ごしください。

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