積雪の土下寝
北海道のみなさんに謝らなければいけないことがある。
それは2024年の春にお店を作ることができなかったことだ。
春にオープンするという約束を信じて今も楽しみに待ってる人もいるだろう。
本当に申し訳ない。
しかし、僕は絶対に諦めない。
僕の【絶対】は絶対だ。
正直に言うと自分の経験や知識の浅さが起因し、物件契約で騙されてしまった。
キョトンとしてるところを真正面からぶん殴られた僕はもちろん真後ろに頭から転んだ。
しかし、七転び八起きの精神で起き上がる。何度でも、何度でも、必ずたどり着く!
だから待っててほしい。必ず会いに行く。
僕は北海道が大好きだ。
空気の鋭さ、人の温かさ。
道東、釧路湿原の雄大さに感動した。
摩周湖、神の子池に行った。
白樺の群生に圧倒された。ポムダムールの店舗内に白樺が生えてるのはあの景色の残像だ。
知床でコケモモのソフトクリームをお腹が壊れるまで食べた。
羅臼まで熊ラーメンを食べに行ったら閉店していた。猛々しく海が荒れていた。
北海道に初めて行ったのは百貨店催事がきっかけだった。
バレンタインフェアで外はマイナス8度、大通公園に雪まつりを見に行った。
ススキノの看板群を見た時は初めて新宿を見た時よりも圧倒された。
延泊して”もいわ山”にスキーに行った。
途中HTB旧本社ビルがあると聞いて、公園でくるくる回りたかった。
小樽も行ったっけ。
深川でりんご園を見に行った。青森や長野とはまた違った雰囲気だ。
カムイコタンに行った。すこし怖かった。
増毛にタコの頭を食べに行った。
雨竜の温泉に行ったら龍がいた。
滝川では松尾のジンギスカンを食べた。もちろん本店だ。タレの染み込んだラム肉を豪快に食べる。〆はうどんだ。甘タレが染み染みでうまい。
味の時計台のバターコーントッピングは最高の幸せだ。
北海道の魅力は観光だけじゃない。僕は北海道の生活が大好きだ。
道央の景色は不思議と僕の地元を思い出す。
僕は富山で生まれ育った。田園風景と雪景色。
春の終わりをカエルの大合唱で知り、冬の始まりを紫色の空で知る。
北海道の雪は傘がいらない。服に降りかかる雪がサラサラとしてて溶けない。一回ピョンとジャンプをしたらストンと落ちる。
富山の雪はボタボタしてる。重くてべちゃべちゃになる。けど北海道のような吹雪は起きない。雪が舞わないからだ。
北海道の人が好きだ。
奪い合うことをせず、支え合い、楽しみあい、駆け引きをしない。一年の半分が冬で埋もれたってまっすぐ生きる。透き通っていて、ピュアだ。(もちろんどこにでもイヤな感じの大人ってのは必ずいるが)
僕はりんご飴のことを金儲けの道具だとは思わない。
人と人が共に生きていくための接点として輝いている。
そう思って作っている。
人生はいいこともある。悪いこともある。
知ってか知らずか、りんご飴はただ輝くだけだ。
それがいい。
僕たちはりんご飴と共に人生を謳歌する。
どうしても北海道に作りたい。
だから、待っててください。
必ず会いに行きます。