『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』②
お母さんの手紙
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音へ
今、真夜中の2時を少し回ったところです。今が最後のチャンスかも。
そう思って、病院の方に便箋とペンを借りました。
もうあまり字が上手く書けなくて恥ずかしいけど、便箋を光に透かすと、小さな花びらが浮かびます。素敵でしょ?
音。お母さんはそろそろいなくなります。あっと言う間だったね。
時間が足りない。まだ何にも出来てない。まだ死ねない。
あなたを、ひとり残してしまうの。
音。あなたを父親のいる子にしてあげられ