サルビア
小さい頃、花といえばサルビアがよく咲いていたな......ということを思い出したので、今回はそのことについてお話をすることにしました。
今もご自宅のお庭や、公園などで咲いているのを見かけますか。
サルビアとは
サルビア(来路花)はシソ科アキギリ属の1種であり、日本では冬を乗り越えられないので一年草とされています。
サルビア属は900種ほどあるものの、スカーレットカラーの赤い花を咲かせるブラジル原産のS・スプレンデンス(ヒゴロモソウ)が最もポピュラーであるとされているようです。
ブラジル南部を原産としたこの品種が、1822年に発表され、同年にはイギリスへ。日本へは明治20年代以降に渡来したとのこと。
参考⇒ サルビア、サルビア(一年性)、日本大百科全書サルビア
何となく思い出した花
何かについて考え事をしていた際に、このサルビアの花の存在についてふと思い出したのです。
サルビアの花をよく見てみると、部分的に長い花が咲きます。
それを摘んで吸うと甘い蜜の味がするということをご存じでしょうか。
このことをどういう経緯で知ったのかはおぼえていないのですが、気づけば幼稚園の頃には摘んで蜜を吸っていました。
ところで、一般的によく見かけるであろうスカーレットカラーのサルビア(S・スプレンデンス)の蜜はよほど大量に吸いすぎない限りは問題ないようですが、メキシコ原産の「幻覚性サルビア」という品種にはビノリン・Aという脳の中枢神経に作用する成分が含まれており、幻聴や幻覚作用を引き起こすそうです。
(※S・スプレンデンスに関しても、大量に吸い過ぎると腹痛を起こす可能性があるとのこと)
参考⇒ サルビノリンA
サルビノリン・Aを含むサルビアが日本国内で咲いているかどうかは不明ですが、私は小さい頃
このサルビアの花の蜜をきっかけにあちこちの花を試しに吸っていたおぼえがあるので、気をつけなければなと思いましたね。
特にここ最近は植物のことを少しずつ調べたりする機会が増えているので、余計に植物が持つ毒性というものを真剣に考えるようになってきたような気がします。
サルビノリン・Aに関しては、実際にメキシコの原住民マサテコ族のシャーマンが幻覚剤として用いてきたそうですよ。
近年の傾向について
サルビアの花は6~11月頃に咲くそうなので今咲いていてもおかしくないと思うのですが、ご自宅近くで咲いているのを見かけますか?
私が蜜を吸ったりしていた90年代の頃は一歩外に出るとそこらじゅうでサルビアの花が咲いていたのですが、2005年を過ぎたあたりからは街中でほぼ見たおぼえがありません。
あの蜜の味は何となくおぼえていますが、実際に久しぶりに吸うと非常に懐かしい味がするのだろうなと思います。
あとこれは余談ですが、実はサルビアのスカーレットカラーがちょっと苦手です。
苦手というより、あの鮮やかなスカーレットレッドを観た瞬間、不安になることが度々あります。
これは白地に赤と黒の斑模様があるものがこわいと感じるのと同じで、何かあるのだろうなとは思っています。
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