エンジェルトランペット
まるでトランペット、もしくはムーミンに出てくるスナフキンが被っている帽子のような形をした植物「エンジェルトランペット」をご存じでしょうか。
そのエンジェルトランペットについてちょっとしたエピソードを持っているので、お話したいと思います。
エンジェルトランペットとは
エンジェルトランペット(エンジェルストランペット)は低木または高木の植物で、キダチチョウセンアサガオ属ナス科属のひとつです。
原産地はアメリカの熱帯地方であるにも関わらず、暑さが苦手で高地にしか生息していない。
そのため温帯気候の日本では、夏に管理を怠ると最悪枯れてしまう場合もあるのだそう。
日本に持ち込まれたのは江戸時代ですが、花・葉・樹液全てに毒性があります。
昔は麻酔などにも使われていたようですが、一定量を超える摂取をしてしまうと嘔吐・呼吸の乱れ・けいれん・呼吸困難などを起こし、地下茎から抽出した成分だと聴覚性幻覚・急性痴呆・行動異状を引き起こすとのこと。
参考⇒ キダチチョウセンアサガオ属
エピソード
小学生の頃の出来事です。
ある日、何らかのテレビ番組内で「エンジェルトランペットは毒性がある危険な花である」というこ内容が放送されました。
その時に
「あれ、このお花学校の花壇に大量に咲いているのにな」と。
実はそのテレビ番組を観る数カ月前に、花好きの校長先生が全校集会で「エンジェルトランペットという綺麗な花を植えています。みんな見てくださいね!」と、ちょうど話をしたところだったのです。
翌日学校へ行くと、案の定エンジェルトランペットは全て処分されていました。
私が通っていた学校は市内で一番広かったせいもあったのか、
結構な規模で植えていましたよ。
想像以上に大きな花で、つるの高さも小学生の身長を軽く超えるほどでした。
植物ですし綺麗な花なので処分することになったのはちょっと残念でしたが、小学校の花壇に植えるとなると話は変わってくるので、仕方がなかったと思います。
もしあのまま植えられていたら、夏休み中は
エンジェルトランペットの水やり当番なんてものもあったかもしれません。
そんなエピソードのことなどすっかり忘れていたのですが、ここ2~3ヵ月前に録画した地元のローカル番組を観ていたところ、その校長先生が出てこられたのです。
校長先生は今はお寺のご住職になられていたのですが「花が好きで、たくさん植えています!」と言って、お寺に咲く大量の植物を紹介されていました。
私は家族に「エンジェルトランペットを育てていた先生だよ」と説明をしましたが、
あの大量に咲いている花の中には、毒性のある品種がまたひとつくらいは混じっていてもおかしくないのではと、私自身毒づいた思考が止まりませんでした。
ここだけの話、定番の品種ではありますがやはり毒性のある花がお寺のホームページには写り込んでいました......。
エンジェルトランペットは食べると自分が仏様になってしまうからと、
曼荼羅華や気狂い茄子などとも呼ばれているそうですよ。
そういえば校長先生にまつわるエピソードっていくつかあるような気がします。
エンジェルトランペットの校長先生は小学校卒業時にいらっしゃったので一番印象的でしたが、その前の女性の校長先生が、自宅で飼っていたニワトリ3羽を学校のウサギ小屋に放したこともありました。
自然界のことを学ぶことができる、刺激的な小学校生活でした......。
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