わたしは真悟


死者まで出したホワイトハウス襲撃事件を扇動したと言われているトランプ次期大統領。
アメリカはキリスト教の国なんだなぁとつくづく思う。
選挙結果には色々な要因があるけれど、人は神様が作ったものだから男性と女性がいる。
世の中ではまだ中絶する人やLGBTQは神の教えに背くと思っている人が多いこともトランプさん有利に動いた。
黒人がキリストとして描かれた絵画や映画、神を女性として歌った音楽を非難する人も多い。
神様って一体なんだろう?

先日、亡くなった楳図かずおさんの「まことちゃん」のラストシーン。まことちゃんが神で手を叩いて一瞬で世界を消してしまうというのは印象的だった。

おととし楳図かずお大美術展に行ってから読み返した「わたしは真悟」。
連載当時は、小学生のさとるとまりんがふたりの子供が欲しいという入り方のせいでピンと来なかったけど、読み返した今は凄すぎるくらいの傑作だと思う。
「漂流教室」でも子供の意識が怪獣を生み出す話があるけれど、さとるとまりんが東京タワーから飛び移った時の念によって機械に命が宿るシーンは突拍子もなく衝撃的。
死んだ子供の意識が意識を持った真悟と電話で話シーンも印象的。

神が作った人類は最初から人の形をしていた。ダーウィンの進化論などもってのほかというのがひとつの宗教の教え。
地球上に初めて命が生まれたのはどういうきっかけだったんだろうと思いが飛んでしまう。
シアノバクテリアが地球上に誕生して、初めて生命が生まれ、それが進化して枝分かれして、今人間がいると言われている。
だとしたら自分のDNAにはシアノバクテリアの記憶が残っているのだろうか。

楳図かずお大美術では会場の外に東京タワーが見えた。東京タワーの前で映像が流れ、「333ノテッペンカラトビウツレ」のメッセージ。
飛びうつれば世界が変わるような気がした。

いいなと思ったら応援しよう!