金利上昇局面での、地銀が保有する国債の会計処理

金利上昇局面では、国債の資産価値は減少する。
しかし、PLにヒットせず決算上損失とはならないことがほとんど。
資産は減るので、自己資本比率規制への配慮は必要になる。

銀行は中長期の資金運用のための有価証券のほとんどを「その他目的」で保有している。これはメガバンクや地銀だけでなく、ゆうちょ銀行も農林中金も保険会社もそう。

「売買目的」の有価証券は決算のたびに時価評価し、前期との差額をPLに利益または損失として計上する。一方、「その他目的」で保有する有価証券は、決算の際に時価評価するものの、取得価額と時価の差額は貸借対照表(BS)の純資産の部の「その他有価証券評価差額金」に反映させる。評価益であれば純資産が増え、評価損であれば純資産が減るのである。

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