2019 青山学院大学 総合文化政策学部 B方式 小論文 模範解答

問1
人間には破壊的かつ反社会的な傾向が存在する。したがって、文化による規制によって、人間は自分の欲動を放棄しなければならない。また、人間が文化による規制を受けるのと同様に、大衆は少数の指導者の支配に従属されなければならない。というのも、大衆は欲動を放棄したがらず、したい放題するからだ。さらに、指導者が大衆に迎合する危険もあるため、指導者は何らかの権力的な手段によって、大衆から独立している必要がある。(199字)



問2
本文において、大衆は少数の指導者の支配に従属されなければならないと主張されている。しかし、少数の指導者によって大衆を指導する体制においては、指導者が権力を握り、図らずとも指導者に有益となる施策が実施され、権力が腐敗し、暴走する恐れがある。というのも、歴史的に見ても少数の指導者によって握られた権力が恒久的に維持された例が見られないからだ。したがって、少数の指導者による体制の維持は、困難だと考える。(199字)


問3
少数の指導者が大衆を従属させ、指導、牽引する体制には反対を表明したい。なぜなら、体制の意思決定に大衆は参与することができないことによって、大衆は不利益を被る可能性があると考えるからだ。たとえば、日本においては原子力発電所の安全性が疑問視されてきたにもかかわらず、電力会社も政府も安全であることを主張し続け、安全性は改善されることなく放射性物質が漏洩する大事故を招いた。したがって、電力会社や政府という少数の指導的立場にある存在が主導的に原発の運用を行い、安全性について正確な情報を開示することなく大衆が大きな被害を被った事実を鑑みれば、少数の指導者が大衆を指導する体制には問題があると考える。(296字)


問4
空欄1-2:24 空欄3-4:4  空欄5-6:6 
空欄7-8:25 空欄9-10:21 空欄11-12:19  空欄13-14:10
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