2017 埼玉県立大学 推薦入試 小論文 模範解答 (本文全訳付き)
2017 推薦入試 小論文 模範解答
Ⅰ.
問題1
(1)ウ (2)ア (3)オ (4)エ
問題2
貧困世帯で育った子どもは、成長後も再び貧困に陥る傾向がある、貧困の連鎖のこと。(39字)
問3
下線部が指す具体的施策の一つとして、学生の奨学金制度の改善、ならびに奨学金受給者の卒業後の収入レベルに応じた返済額の調整を行う仕組みづくりが挙げられている。昨今、家計状況の悪化や学費の高騰などの理由から、奨学金を借りる学生が増えている。しかし、大学を卒業しても、就職できずに非正規雇用となってしまったり、「ブラック企業」に就職してしまい就労を継続することができないために、奨学金返還が困難になってしまう若者も増加している。したがって、所得に連動した返済を可能とするような仕組みや、給付型の奨学金制度を創設するなどの施策を展開することが、必要不可欠だと考える。また、奨学金制度は、家計状況が悪かったり、貧困状態にあろうとも、子供たちが不安なく進学するための有用な手段となる。以上より、多くの子どもたちが状況に関わらず、学ぶことができる環境を作るためにも、奨学金制度の見直しは必須だと考える。(394字)
本文全訳
政府は、貧困家庭にある子どもたちが、教育、雇用、その他の機会を得ようとする際に、彼らを支援するための指針案を策定し、政府関係者によれば、この指針案ではそうした子供を取り巻く状況を明確にするために12の指標を定めている。
12の指標は、生活保護世帯に属する子供の高等学校等進学率や、ひとり親家庭の子供の就職率などの項目を含む。
政府の一連の主要な措置は、5年にわたって貧困状態にある子どもたちの生活、教育、そのほかの状態を向上させる計画に含まれており、政府関係者によれば、8月初旬に指針案を閣議決定として採択される希望がある。
指針案によれば、我が国の子どもの貧困率は、2009年には15.7%に達しており、OECD加盟国の34ヶ国中、10番目に高い。
子どもの貧困率は、年収が貧困線を下回る世帯で生活する18歳未満の子どもたちについて言われるものである。2012年には、貧困線は122万円に設定された。
2012年のこの月に、厚生労働省によって公表された子供の貧困率は、16.3%という高い記録であった。これは、一部には、離婚率の上昇から生じる、シングルマザー世帯数の増加に原因がありうる。しかし、観察官は我が国の社会保障制度が高齢者政策を重視し、生産年齢人口における貧困者を十分に支援する施策を実施していないとも述べている。
以上の点を考慮し、この指針案は、貧困世帯に生まれ、育てられた子どもは、彼らが成長した後に再び貧困に陥る傾向があるという貧困の連鎖を打開することを目的として策定された。
12の指標のなかには以下のようなものがある。
・生活保護世帯に属する子供の高校進学率
・ひとり親家庭の子供の高校進学率及び就職率
・児童養護施設の子供の進学率及び就職率
生活保護世帯に属する子供の高校進学率は、我が国の進学率98.6%と比較して、2013年には90.8%であった。政府はこの差を縮めることを目指している。
政府は、教育、生活、両親の就労支援、経済支援を含む5つの分野で、5年以内に具体的な支援策を実施するつもりである。この草案は以下のような主要な施策について、概要を示した。
・幼児教育の無償化の推進
・非営利組織やその他の団体と協力した学習支援プログラムの向上
・学生の奨学金制度の改善ならびに、受給者の卒業後の収入レベルに応じた返済額の調整を行う仕組みづくり
・学校と福祉関連機関等との連携の強化
Ⅱ.
問題1
ア、エ
問題2
対策1:加熱殺菌された牛乳や乳製品を選んで購入すること
対策2:加熱殺菌された乳製品を、華氏40度以下で冷蔵する。
対策3:消費期限を過ぎた製品は捨てること
対策1
パンフレットから、食中毒になるのを防ぐには加熱殺菌された製品を選ぶことが必要だと判断できる。体力や免疫機能が通常の成人に比べて劣る子どもや老人などが食中毒にかかれば、重症化することも考えられる。したがって、加熱殺菌された製品を選び、食中毒にかかるのを未然に防ぐ必要があると考える。(140字)