2017 青山学院大学 総合文化政策学部 B方式 小論文 模範解答

オープンチャット「大学入試 小論文 対策相談室」



問1
ミルによれば、個人が自分のために何かをしようとしているとき、そのような行動をとるべきではないと主張する権利を誰も持っていない。なぜなら、個人にのみ関係する部分では、個人が自発性を自由に発揮する権利を持っているからだ。とはいえ、誰に対しても不当なことをしていなくても、欠点や誤りを持つ人間もいる。したがって、人は直接に自分だけに関係する点での過ちのために、他人から厳しい扱いを受けるのは当然である。(198字)



問2
ミルは、個人の過ちや欠点について、他者やその総体としての社会や世間から批判や非難を受けることは「当然である」と述べる。しかし、人間は多かれ少なかれ過ちや欠点があり、完全無欠な人間など存在しない。したがって、どのような人も個人の言動に対する批判や非難を「当然に」行うことができる立場にはないと考える。それゆえ、誰に対しても不当なことをしているわけではないならば、個人に対する寛容さが求められると考える。(200字)

問3
個人の過ちや欠点について、他者やその総体としての社会や世間から批判や非難を受けることは「当然である」というミルの主張に対して、私は反対の立場に立つ。なぜなら、ミルの主張は他者に対する寛容を認めないことによって、社会を閉塞的なものにし、生きづらい世の中を醸成することになると考えるからだ。たとえば、昨今、インターネット上のS N Sサービスにおいて、個人に対する誹謗中傷が行われ、「当然のように」個人を攻撃する言説が溢れる事態が散見される。こうした言説が飛び交うのは、ネット空間の匿名性が高いことに加えて、個人の過ちや欠点を批判、非難することが「当然である」とする考え方が基調となっているからだと考える。(299字)

問4
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