2017 国士舘大学 体育学部 スポーツ医科学科 AO入試 小論文 模範解答

オープンチャット「大学入試 小論文 対策相談室」

 東京オリンピック・パラリンピック開催における救急救命士、病院前救急医療に求められる対策は、大きく3つあると考える。第一に、外国人傷病者への言語対応である。というのも、オリンピックに伴い全国的な訪日外国人の増加が予想され、日本において体調を悪化させたり、病気になる外国人も増えると考えられるからだ。言語対応にあたっては、英会話の力の向上や、多言語対応自動翻訳アプリの利用などが考えられる。
 第二に、テロによる同時または多数傷病者発生や爆傷・銃創・特殊災害対策の強化への対策である。というのも、オリンピックは、各国要人も集まるうえ、メディアの注目度の高い競技イベントであることから、テロの発生が警戒されているからだ。したがって、大規模な爆発テロなどの発生に際しては多数の傷病者が出ることが予測されることから、複数の病院や消防との協同、連携を図り、傷病者の迅速な収容、搬送に加え、病院側の受け入れ態勢を整備しておく必要があると考える。
 第三に、熱中症への対策が必要だと考える。なぜなら、今回のオリンピックの開催時期は夏期であり、日本人の熱中症患者の増加に加え、日本の気候に不慣れな訪日外国人の熱中症患者も多数発生する可能性があるからだ。したがって、その予防にあたって開催前から熱中症予防対策について啓発活動を行うとともに、関係行政機関とも連携し、外国人に対して熱中症への対策を促進する必要があると考える。(597字)

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