2018年度 東洋大学 ライフデザイン学部 健康スポーツ学科 自己推薦入試 10月15日 小論文試験 模範解答
スポーツが医療費抑制という課題に貢献しうるのは、広く国民が適切な運動を継続的に行い、スポーツの習慣化を実現することによって、体力や筋力、免疫力を向上させることによって、健康を維持することができるようになれば、病院への来診頻度を低減させることにつながるからである。
特に、運動不足が原因の一つとなる生活習慣病の予防に対して、スポーツを行うことは有効であり、総じて国民がスポーツを通して健康になり、病院へ通う頻度を減らすことができれば、医療費の抑制や削減につながるからである。したがって、国民がスポーツや運動を積極的に行うことを推進したり、各地域において民間スポーツクラブなどとも協力しながらスポーツイベントなどを定期的に開催し、国民がスポーツを行う機会を増やすことによって、スポーツは医療費の抑制に貢献することができると考える。また、各地域や行政サービスにおいてスポーツ活動を推進するコミュニティの創設や、運動不足になりがちな社会人のための、スポーツサークル活動を活性化する仕組みづくりなども有効だと考える。
他方で、健康長寿社会の実現という課題に対してスポーツが有効なのは、高齢者にもスポーツや運動に積極的に取り組んでもらうことによって、健康に生活できる期間としての健康寿命を延伸することに資するからである。さらに、健康寿命を伸ばすことができれば、高齢者になっても寝たきりや入退院を繰り返すことなく、要介護状態になることを遅らせる介護予防にもなり、スポーツがもたらす健康寿命の延伸化が健康長寿社会の実現に貢献しうると考える。それゆえ、特に老化に伴い身体が弱まる高齢者にも取り組むことができる運動プログラムなどを構築し、高齢者のスポーツや運動を促進することによって、スポーツは、健康長寿社会の実現という課題に貢献しうると考える。(761字)