2019 大阪府立大学 地域保健学域 看護学類 一般入試(前期) 小論文 模範解答

問題I
問1:3歳児は、イチゴの形をした消しゴムについて、外見というひとつの視点から見るとイチゴだが、本来の機能という別の視点から見ると消しゴムであるということが理解できない。また、見立て遊びのなかで丸めた新聞紙を刀として使う場合も、3歳児はその新聞紙を刀というひとつのアイデンティティのもとでしか捉えられず、情報を得るための新聞という別の視点で見ることはない。これは、3歳児が見かけと中身という二つの視点を区別し、同時に比較することができないことに起因する。(223字)


問2:心の理論と一次的メタ表象

問3:心の理解の場合は、ひとつのまとまった表象が、より高次の「一人目の登場人物は〇〇と信じている」という表象に埋め込まれた一次的メタ表象を持つことが必要であり、発話の理解の場合は、どろぼうの発言がうそだと解釈されるには、[どろぼうは[宝石を盗んだのは自分ではない]と信じていない]という心的表象を思い浮かべることが必要であり、どちらも重層構造の理解が必要だから。(178字)

問題II
問1:知識を頭に入れることの意味は、一人で頭を使ってものごとを発想できるようにすることである。現在か過去にインプットされたものの体系があるからこそ、その体系のなかで新たな結びつきが生まれ、アイデアや解決の糸口が思い浮かぶ。(108字)

問2:

①知識のストックを増やし、必要に応じて使うことができるようになる。

②面白いアイデアや問題解決の糸口を思い浮かべられるようになる。

③連想を可能にする。

④日常から離れたインプットの量と質を最も効率よく高めることができる。

⑤日常から距離を取り、時間をさかのぼったり、経験したことのない感情を知ったりすることができる。

⑥わからないという体験を通じて、勉強の動機を得ることができる。

⑦過去の偉人が書いたものを読むことによって、その人の思考と出会うことができる。

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