H29年度 日本体育大学 スポーツ国際学科 学科AO入試 総合考査 模範解答

オープンチャット「大学入試 小論文 対策相談室」


問1.
1972年以降階級数が増加したことは、体格差の認められる世界各国民が広く参加できる競技として、柔道が国際的に普及する一助となったことが推察される。他方で、オリンピック柔道競技における日本男子選手のメダル獲得数は、金銀銅のメダルの種別においても、合計獲得メダル数においても、獲得メダル数の推移には概してさほど大きな変動が見られないことが資料1からわかる。この原因は、階級数の拡大により多くの柔道競技参加者が増加し、その結果、世界各国から優れた競技者が輩出され、日本も世界と伍して戦う時代を迎えたからだと考えられる。したがって、多様な体重別制の導入は柔道の国際化への転機となったものの、そうして広げられた柔道競技の裾野は国際的な競技レベルの底上げももたらし、日本人のメダル獲得に対して難化の傾向をもたらしたと結論づけることができる。(361字)


問2.
このプログラムの果たす役割は大きく3つあると考える。第一に、スポーツを通じた他国の人々の国際交流がなされ、異文化理解を促進する役割を果たすと考える。さらに、言語や文化を超えたスポーツの価値や喜びの共有に加えて、発展途上国の課題や実情を共有し、スポーツを通じた世界の人々との連帯を促す役割があると言える。第二に、学校体育カリキュラム策定支援や専門家の派遣により、発展途上国などにおいても体育の授業を受けられる基盤ができ、体育教育の発展において重要な役割を担うものと考えられる。第三に、国際スポーツ人材育成拠点の構築によって、将来の国際スポーツ界のリーダーの育成が促進されることにより、このようなプログラムが断続的なものにならず、将来世代においても持続可能な形で国際協力が推進されるという役割を果たすと考える。(353字)

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