2017年度 東洋大学 ライフデザイン学部健康スポーツ学科 自己推薦入試 小論文 模範解答

オープンチャット「大学入試 小論文 対策相談室」

 
高齢者にとってスポーツの実施が望ましいのは、適切な運動を継続的に行うことによって、体力や筋力、免疫力の向上や維持、さらに生活習慣病の予防にもなるからである。その結果、単に寿命を延ばすだけでなく、健康に生活できる期間としての健康寿命を延伸することに資するからである。さらに、健康寿命を伸ばすことができれば、高齢者になっても寝たきりや入退院を繰り返すことなくQ O Lを維持した生活を続けることができるからだ。また、高齢者がスポーツを実施することによって健康を維持する期間を延伸し、病院へ通う頻度を減らすことは、国民医療費の抑制や削減にもつながり、より充実した高齢者福祉政策の展開を見込むことができる点からも高齢者にとってメリットがあると言える。
 以上のような高齢者にとってのスポーツの実施のメリットを踏まえて、どのようにしたら高齢者のスポーツ実施率を伸ばすことができるだろうか。この課題に対する具体的な施策として大きく2つの施策について述べたい。第一に、高齢者の取り組みやすい運動プログラムの構築が挙げられる。というのも、高齢化に伴い、老化が進行し、高齢者が若い時のような運動を行うことは現実的ではないからだ。したがって、たとえば体力に合わせて、体操やヨガ、太極拳などのスポーツを応用し、高齢者にも気軽に取り組むことができる運動プログラムを構築し、実施してもらうことができると考える。第二に、運動をする場やコミュニティの形成が挙げられる。なぜなら、スポーツや何らかの運動を一人で黙々と行うのでは、高齢者のスポーツの継続性を得られないことが予想されるからだ。それゆえ、仲間や様々な人と共にスポーツに取り組むことができる場やコミュニティの敷設が必要だと考える。そのためにも、地域におけるスポーツクラブや武道道場などに協力を要請する必要がある。以上の施策を通じて、高齢者のスポーツ実施率を伸ばすことができると考える。

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