そうと決まれば、先住猫と上手くやれるようにと、アマゾンでケ−ジを購入。ネットで調べ、ケ−ジのある部屋のドアを少し開け、直接顔を合わせないようにケ−ジにはカバーを掛けました。毎日少しづつ部屋のドアを開けておく時間を伸ばしていき…約2週間後、ケ−ジをリビングに移動しました。ドキドキ…
Bukaの飼い主に断わるスキを与えないよう、必死で懇願しました。 「彼の最期の一秒まで一緒にいることを約束します。」と。 この3年半、どれだけ自分の飼い猫を面倒見てくれたことを知っている飼い主は、自分の責任感の無さを悔やみながらも、承諾してくれました。
Bukaがいつも現れる裏庭に続くドアに来たとき、私がいなかったら?このドアが一生彼のために開くことはないと彼が気づいたら?鼻の奥がツ−ンとして、涙が出てきました。 それは、できない。 そう思った瞬間、私は飼い主にメ−ルを書いていました。 「Bukaをうちの子にしたい」
手当のおかげで順調に回復したBuka。でも、私には「もう若い者に勝てないからボスを引退させたい」という気持ちが…もう、こんな怪我してもらいたくない。ちょうどその時期、ポ−ランドから出たい気持ちもあり、ヨ−ロッパの教員の求人に応募していました。突然、私がの前から居なくなったら…?
獣医さんは、耳から首にかけて広がった膿の袋に管を入れて、生理食塩水で直接洗浄し、抗生剤の注射。それをその日から5日続けました。こちらの動物クリニックには動物を受け入れる施設がないのが普通で、私は仕事の後、家に帰り、タクシーで獣医さんに向かうという事を一週間続けました。
獣医さんにて左の耳、耳の中、膿の出てきた穴、耳の下の首周りを診てもらったら、左の首が腫れてる。毛をバリカンで剃ってみると、噛みつかれた跡が。絞れば、またもや出る出る黄色い膿!噛まれた跡から感染し、耳下腺を通って耳の穴の奥まで感染していました。
噛みつかれたのであれば、1.5センチぐらいの間隔でふたつの穴があるはずなので、その穴の近くにもうひとつないかなあ…探しても無し。もしかして…と、その穴の付近を押してみた。出た!クリ−ム色の膿が、出るわ、出るわ!その日は日曜、月曜日朝イチで獣医に診てもらうこととなった。
翌日、その汚れた左耳を拭いていた時、本人はかなり嫌がるので、どこか痛いのかなぁと耳の周りをよく見てみたら、耳の内側付け根、毛の少ない肌が露出してる彼の白い肌のところにひとつの小さい穴を見つける。見た目から牙が刺さったような跡…少し腫れている。
ようやく落ち着いた彼の全身をくまなく触ったところ、骨折とか、出血しているところは、どうやらなさそう。ただ、左耳が赤褐色のかさぶたで汚れてる。濡れた脱脂綿で拭こうとすると痛いのか嫌がる…念の為、数日間は外出禁止にしますと飼い主に連絡し、経過観測することにした。
全身ホコリまみれ、尻尾には小枝が絡まってました。ひと目で分かる、これは喧嘩してきたな…ご飯をあげ、体を拭き、全身を触るとまだ少し興奮状態。アドレナリンが出てるのでそのまま少し放置。落ち着いてから、怪我してないかチェックすることに。ご飯の後、彼、爆睡してました。
1月のある日、Bukaは帰ってきませんでした。心配して飼い主に連絡しても、そういうことはよくあると…いつもどおりの返事。次の日の遅い朝、疲れ切って、ボロボロのBukaがドア越しに現れました。「どうした?」すぐさま、家に入れました。
こんなふうにBukaを見てきたけど、雄ネコゆえに、縄張り争いで額に傷を負ったり、親指の爪を無くしたり…その都度、数日隔離して治療したり、飼い主に連絡して、怪我がひどいときは、飼い主がうちから獣医に連れていったりと。外飼いはやめてくれと言えず、約2年経ちました。
Bukaはそれ以来、毎日うちに来るように。うちに泊まっていったり、朝と夕2回ご飯は食べに来るように。こちらも、帰ってこないと逆に心配になるぐらい、うちの日常になっていきました。
ポ−ランドで教師をして丸7年。来週から夏休み、また1年が終わりました。去年9月の新学期はマスク着用でスタ−トし、その一ヶ月半後、ポ−ランドは一斉に学校閉鎖に。7ヶ月間オンライン授業。最後の約一ヶ月だけ開校するという、忘れられない一年でした。9月からはスイスです。
クラクフ、ようやく夏らしくなってきた。イタリアのジェラートはこちらでは、lody(ロデ)といいます
保護した後、皮膚の状態が悪く、絡まった毛とフケを取るため、獣医で全身を刈られた黒猫。数日後、飼い主と連絡を取り、うちに迎えに来た。獣医でかかった費用を受け取り、彼の名前はBukaであることを知る。