「勝ったチームはギャラ倍増」のウソ。
お世話になっております。
政光真吾です。
指パッチンの専門家です。
さて、今回はお笑いライブにおける”ご褒美”と”罰ゲーム”について書いてみようと思います。
「今回の対決で勝ったチームはギャラが倍となりますので、皆さん頑張って下さいね〜!」というお笑いライブではよく聞くお決まりの台詞があります。
あれ、大半がウソです。
ギャラは倍にはなりません。
お笑いライブは主にネタとコーナー企画で構成されており、そのコーナー企画でゲーム対決をする時などに使われるギャラ倍というご褒美。
結論を言ってしまうと、出演者が戦う理由として都合を付ける為のウソ。
それを書いておけば出演者がギャラの為に頑張る姿勢を見せることができる、というわけです。
でもね、これを僕は制作側の怠慢だと思うのです。
出演者側は本当にギャラが倍になるわけでもないのに、お客様が見ている以上は必死で頑張る姿勢を見せなければならない。
対決に勝った時も本当にギャラが倍になるわけでもないのに、お客様が見ている以上は本気で喜ぶ姿勢を見せなければならない。
果たしてこれで良いのかは?
いや、良いわけがない!
懐かしの反語!かは!!!!
出演者のモチベーションを本気で上げて、本気の対決をお客様に見せることがステージマンとしての意地だと僕は思います。
なので、たとえ少額でも本当に現金が貰える仕組みを作るとか、対決に勝つことで出演者自身が美味しいと思える仕組みをデザインする必要があると感じました。
色々な番組やライブを見ていて、仕組みのデザインが上手いなぁと思うのがテレビ朝日「ロンドンハーツ」の格付け企画。
出演者が自分も含めた出演者10人をテーマに沿ってランキングで格付けするというものですが、このランキングが一般人アンケートに基づくランキングとぴったり一致すると賞金100万円、ベスト3を当てると10万円を貰える特別ルールが存在します。
この賞金が存在が本当に貰えるという希望がモチベーションとなり、先輩をもディスってでも賞金を獲得したいという冒険心がスタジオでの笑いにつながるのだろう・・・と分析しています。
もちろんイベント制作側の予算が潤沢でない場合もあるでしょう。
いや、むしろ予算が潤沢でないケースがほとんどです。
そんな時に出演者のモチベーションを上げる為の仕組みが”罰ゲーム”という存在なのですね。
罰ゲームを回避する為に出演者が奮闘し、出演者同士が本気でバトルする姿勢を見せることができ、なおかつ罰ゲームでもリアクションによる笑いをお届けすることができるので、個人的には予算が少ない場合はご褒美よりも罰ゲームを準備した方が盛り上げるのではないかと思います。
罰ゲームとして何をやるか?
これも重要だと思います。
ベタなのはプラスチック製のバットでお尻を叩かれるケツバット。
アイドルが罰ゲームの対象であれば顔にパンストを装着して、ファンに変顔を見せるというのも良いかもしれません。
他にも、そのイベントだけで完結させずにSNSを利用した罰ゲームなんかも面白いのではないでしょうか?
痛いポエムを発信させたり、女装メイクを施した姿を写真でアップしたりと、リアルな生活を罰ゲームと連動させることでより多くのお客様に楽しんでもらうこともできますし、そのイベント自体の広告としての機能してくれる利点があります。
余談ですが、そもそも「勝ったチームはギャラ倍増」と作家が台本に書いたとしても、本当にギャラを倍増してくれるプロデューサーなんていません。
あと、帳尻を合わせる為に「負けたチームのギャラ半額」と書かれた台本もたまに目にしますが、負けたチームのギャラを半額にしたところで勝ったチームのギャラを倍にはならんよね・・・という数学的な矛盾も生まれますね。
イベントにおけるアメとムチを使い分けながら、これからも面白いイベントを作っていければと思います。
その時は是非とも劇場まで遊びに来て頂けたら嬉しいです。
じゃあの。
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