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大切なものは目に見えない 『星の王子さま』

(2分で解説)



人と人の絆のように
「大切なものは目に見えない」など
重要な教訓を王子さまに与えます


サハラ砂漠に不時着した
孤独な飛行士と
「ほんとうのこと」しか知りたがらない
純粋な星の王子さまとのふれあい



『星の王子さま』
サン=テグジュペリの
永遠の名作です





絆が生まれて

 小さな星の王子さまが訪問する6つの星の、権力欲が強い王様や、うぬぼれ男、すべてを忘れたがっている酒飲みなどいろいろな住人たちと出会い、7番目に地球にやって来ました。さぞ素晴らしい国が地球かと思いきや、現実はそれまで訪問した6つの星にいた人種が大量にいる場所でした。そこへキツネが登場します。王子さまは、まずキツネと仲良くなり絆が生まれていきます。キツネは王子さまにとって唯一無二の存在に。

大切なものは目に見えない

 王子さまはキツネと接することで、決まった時間に餌をあげるなどの繰り返しが起き、キツネに対しての習慣や責任を学びます。飼うという行為には必ず面倒をみるという責任がともなう。そしてキツネは人と人の絆のように「大切なものは目に見えない」など重要な教訓を王子さまに与えます。王子さまはいろいろな出会いから、人のために尽くし役に立つ仕事は、ほんとうに素敵な仕事だと思うようになるのです。

王子さまは自分の星へ

 地球に来て1年目に王子さまは自分の星へ帰ります。1年目の夜に毒蛇と待ち合わせたのですが、王子さまは噛まれて死んでしまいます。その死によって王子さまは、魂となって自分の星へ帰るのです。しかし、毒蛇に噛まれたことも「足首のあたりで何か黄色いものが光っただけだった」という文のみで断定されていません。砂の上に倒れたはずの王子さまの身体すら翌朝にはないのです。

心で見れば見えるよ

 すべてがロマンチックであり、様々な解釈が可能になります。そして「大切なものは目に見えない」という教えに繋がるのです。下の挿絵の二番目は、王子さまがいるかいないかの違いだけです。目で見ても、この風景のなかに見えない王子さまは、「心で見れば見えるよ」と伝えているようです。


                            

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アントワーヌ・マリー・ジャン
= バティスト・ロジェ・ド・サン=テグジュペリ
1900−1944年。フランスの作家、パイロット。第二次世界大戦中、フランス内陸部を写真偵察するために出撃した後、地中海上空で行方不明に。童話作家のイメージが強いですが、その内容は非常に哲学的で奥行きが深いことで有名です。「星の王子さま」は全世界で8,000万部も売れた名著中の名著ですね。日本では岩波書店より1953年に初めて紹介されました。また世界で100以上の言語に訳され、愛読されています。ほかには「夜間飛行」「人間の土地」などがあります。



1,148字






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