2023年10月【スタートアップ】 「ライドシェア」導入検討。交通分野の課題解決へ、デジタル活用で新たな可能性
政策共創プラットフォーム『PoliPoli』(https://polipoli-web.com/)を運営する事務局が、2023年10月の「スタートアップ」に関する注目ニュースをお届けします!
(1)「ライドシェア」導入検討 交通分野の課題解決へ、デジタル活用で新たな可能性
10月6日、人口減少社会に対応してデジタル化を図り、公共サービスの強化や地域の活性化を目的とする「デジタル行財政改革会議」が閣議決定で設置されました。
改善すべき課題を7分野に分け、分野共通でDX化による人材不足の改善が掲げている他、「教育」では民間人材の登用やオンライン教育の活用が、「子育て」や「防災」ではアプリの利用を図るなど、分野ごとに課題に対する検討の方向性を打ち出しています。
事務局は、利用者起点の課題を顕在化させるための「課題発掘会議」を開催し、10月には「教育」「交通」「介護」「子育て」の4分野が話し合われました。
交通分野では、地域交通の担い手不足や移動インフラの不足の社会課題を、地域の自家用車・ドライバーの活用である「ライドシェア」という新しい方法によって解決できないかの検討が行われ、安全性を論点に導入のための法改正などを今後も検討することとなりました。
(2)国立大学キャンパス等、老朽化・研究機能の課題から「イノベーション・コモンズ」の更なる展開
10月24日、文部科学省は国立大学等キャンパス・施設の在り方について「国立大学法人等の施設整備の推進に関する調査研究協力者会議」で議論が重ねられ、その取りまとめとして「我が国の未来の成長を見据えた「イノベーション・コモンズ(共創拠点)」の更なる展開に向けて」を公表しました。
背景には、国立大学キャンパス・施設の老朽化が深刻であることと地域・社会の課題解決やイノベーションの拠点としての研究機能が充実していないことが挙げられていました。
国立大学等施設の整備の考え方や取組のポイントをデジタル技術も駆使したハイブリッド型環境の整備を共通の考えとして、以下の4点を置いています。
1. DX・GX等の成長分野等の社会課題に対応した人材育成・研究を支える環境整備
2. 地域を中心とした産学官連携強化による人材育成を支える環境整備
3. 多様な主体に開かれた魅力ある環境整備
4. グローバル化に対応した国際競争力のある環境整備
今後の推進方策等として、予算のより一層の確保・充実や情報発信の強化、多様な財源の確保や制度の活用に向けた取組の推進等に取り組むことが重要としました。
(3)「成長と資産所得の好循環」実現へ スタートアップへの投資を促進
10月3日、金融庁の総理の諮問機関でもある金融審議会で「資産運用に関するタスクフォース」の会議が開催されました。新しい資本主義の実行計画でも述べられている「成長と資産所得の好循環」の実現に向けて、資産運用の対象の多様化が求められておりスタートアップへの投資の拡大が図られています。
スタートアップに対する投資については複数の検討項目が挙がっています。例えば、非上場企業が株式を発行し、インターネットを通じて多くの人から少額ずつ資金を集める仕組みである株式投資型クラウドファンディングの発行上限を現行の1億円から5億円に拡充し、同時に投資家の投資上限も現行の50万円から100万円の投資上限を上げるなどの積極的な資金調達を可能にする方針です。
また、新NISA制度の導入に伴い、投資家の資産形成を促進するための利便性を高める観点から、累積投資契約のクレジットカード決済上限額の引上げも論点となりました。
今後、金融審議会の作業部会での議論を経て、2024年にも金融商品取引法の改正案に盛り込むです。
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