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「県民の声が新たな視点の発見につながりました!」 群馬県文化振興課でのPoliPoli Gov活用事例

はじめに

このnoteでは、文化振興課のご担当者から伺ったPoliPoli Govの意見募集実施の感想と、施策への活かし方、また今後の政策方針を紹介します。

群馬県 地域創生部文化振興課では、2022年秋にPoliPoli Govを用いた意見募集を行いました。群馬県の文化振興を広げていくための方針である「新・群馬県文化振興指針」を定めるにあたって、多様な視点を取り入れるために意見募集を実施しました。

PoliPoli Govにコメント投稿をしてくださったユーザーの皆さま、また市民と行政による政策共創の取り組みにご関心のある行政職員の方々は、ぜひご一読ください!


群馬県 地域創生部文化振興課について

群馬県における文化行政の目指す方向性を定め、その実行を担う所属です。群馬県では、全国に先駆け昭和56年に「文化県群馬」を宣言、平成24年に「群馬県文化基本条例」を制定し、県を挙げて文化振興に取り組んできました。

文化振興課の主な業務内容(一例)
上毛かるた活用推進
群馬交響楽団支援
県立の美術館、博物館等文化施設のとりまとめ
世界遺産富岡製糸場、ぐんま絹遺産の活用
埴輪王国ぐんまの周知  

など多岐に渡ります

群馬県「新・群馬県文化振興指針」策定にむけて

「群馬県文化振興指針」とは、先述の条例に基づき、文化施策の目指す方向性を提示する基本的指針です。※過去2回策定しています。

  • 群馬県文化振興指針(計画期間:H25~29年度)

  • 第2次群馬県文化振興指針(計画期間:H30~R4年度)

新指針の策定にあたり、県民視点の意見を取り入れ参考にしていくことが、今回の意見募集の目的でした。


PoliPoli Govを活用したオンライン意見募集の結果

新・群馬県文化振興指針の策定に先駆けて、文化振興課が実施をした意見募集では、地域と文化に関する4つのテーマで皆さまからアイデア投稿を募りました。

第3弾テーマ「あなたにとっての文化とは何ですか?」ほか※意見募集終了

合計147件のコメントが集まり、県内外から様々な声が寄せられました。
以下ではコメントの一部を紹介します。

あなたにとっての文化とはなんですか?
群馬の文化と言えば「上毛かるた」 まさに上毛カルチャーである。
人が作ってきた軌跡が他の方にも影響を及ぼし、より良い暮らしにつながるものが文化だと思う。

経済を発展させる文化のアイデア・取り組みは何かありますか?
群馬県(行政)がハブになって、アーティストと文化保全事業者をマッチングさせることが大事だと思う。

地域を盛り上げる文化のアイデア・取り組みは何かありますか?
有名観光地ではないが、地域で大切にされている場所を、県のHPに掲載して紹介することで、小さな文化も盛り上げていけると思う。

地域の伝統文化の担い手確保のためのアイデア・取り組みは何かありますか?
伝統文化教室を無償化して子どもの習い事として気軽に参加できれば、将来的な若い担い手確保にも繋がるのではないか。

これらに関する意見募集のレポートは、以下のリンクから閲覧することが可能です。https://www.pref.gunma.jp/uploaded/attachment/150680.pdf

また多様な意見を集めるための取り組みとして、オンライン上の意見募集のほか、群馬県内の大学にて地域と文化をテーマにした意見募集に関する出前授業の開催や、有識者とのトークセッションイベントなども実施しました。


PoliPoli Govを導入した感想

今回の意見募集の感想と政策推進の展望を、群馬県 地域創生部文化振興課のご担当者さまにお伺いしました。

Q: 意見募集を実施した感想はいかがでしたか?

オンラインプラットフォームを用いた意見募集をすることで、行政からの問いかけを、より自分にとって身近なトピックとして捉えていただけたのではないかと感じています。

パブリックコメントと異なり、リアルタイムで他者の意見が閲覧できることも印象的でした。例えばAさんが出した意見をきっかけに、Bさんがさらなるアイデアを思いつき、新たなコメントをかぶせている様子も多々見受けられました。そういった点がこのプラットフォームのよさだと思います。

また今回、オンライン意見募集に併せて、県内の大学で意見交換イベントを実施しました。PoliPoliの担当者に出前授業に来ていただき、学生の皆さまとリアルでディスカッションを行いながらアイデアを深めていきました。リアルとオンラインの両方の良さを活かした意見募集になったのではないかと感じます。

県内大学生への出前授業(https://note.com/polipoli_info/n/nff8bf710e29e

Q: 大学生や若い世代からの意見で、なにか特徴的に感じたことはありますか?

若い世代からの意見に限らずですが、行政側で考えていたことと異なる視点の意見を得ることができたように思います。
実際に文化を担う人々に対してのアプローチを中心に検討しがちだったのですが、学生の皆さまとお話しする中で、文化を享受する側の視点も取り入れてほしいとの意見をいただきました。同時期に有識者から同様の指摘をいただいていたこともあり、行政側だけでなく、県民の皆さまの声を踏まえて、指針を策定していくことの大切さを実感しました。

意見募集後の政策進捗について

Q: PoliPoli Govを用いた意見募集のあと、政策に対する動きはありましたか?

2023年3月に「新・群馬県文化振興指針」を公開しました。
今後10年間は、誰もが芸術文化を通して自ら思い描く自分らしい生き方ができる「ぐんまスタイル」を基本理念に、現状の課題に対応する形で政策目標を設定し、サステナブルな文化振興につなげていきます。

今回皆さまからいただいた意見は、今後の文化指針を考えていく中で、どのような具体的政策を実行していくかを考えるヒントとして活用してまいります。

新・群馬県文化振興指針(https://www.pref.gunma.jp/page/195957.html )
新・群馬県文化振興指針と政策目標(https://www.pref.gunma.jp/uploaded/attachment/149876.pdf

今後の展望

Q: 群馬県の文化振興に関する今後の計画をお伺いしたいです。

今回の指針では、政策目標を3つ掲げました。「文化を担う人づくり」に関することと、あらゆる垣根を越えた「ボーダレスな地域創生」、またアートの視点を取り入れた「新たな価値の創出」という枠組みをもとに進めていくことを考えています。

特に3つ目の「新たな価値の創出」は、新しいものを追い求めていく必要があるため、今後指針に沿って取り組んでいく中で、県民の方々をはじめとする皆さまのアイデアもお伺いしながら、よりよいものを創っていけたらいいなと考えています。

まとめ

文化振興課のご担当者さまへのインタビューを通じ、意見募集プラットフォームを用いた政策共創の過程をお伺いすることができました。

群馬県とPoliPoli Govは、今年度も「県民と行政による政策共創」の取り組みを行ってまいります。

政策はその地域の未来を創るための重要な指針です。様々な立場や利害関係者からの意見を取り入れることで、包括的で民主的な政策立案ができ、地域全体の発展と市民や県民の満足度向上に繋がります。

そのため皆さまからの声が、行政運営をよりよくするための礎となります。

PoliPoli Govによる意見募集は、選挙投票以外で市民が政策や意思決定に関与できる場としての価値を高めるため、これからもユーザーの皆さまや行政ご担当者の方々と連携しながら、取り組みを進めてまいります。


行政に声を届けるウェブサイト「PoliPoli Gov」
人々と行政がともに社会を創るための「政策共創プラットフォーム」です。オンラインで気軽に、行政にアイデアを届けることができます。国民や住民の行政に対する意見や要望を聴く活動(=広聴)をデジタル時代に対応した新たな仕組みへアップデートし、人々の幸せな暮らしに貢献します。

<サービスの仕組み> 
・PoliPoli Govに行政から政策に関する相談が届きます 
・人々は意見やアイデアの投稿や、共感するコメントに「いいね」ができます 
・行政は人々からの意見を分析し、政策づくりの参考にします


▽意見募集中のテーマはこちら▽
https://polipoli-gov.com/

▽官公庁・地方自治体様向け▽
お問合せフォーム: https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSf6E63eD27RriTo3M1G32C9opzA2YLAZc3iBCraL4qgq2qeoA/viewform