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警察の仕事ってどうなの?(警察官と消防の攻防)

警察官消防はよく現場で出くわします。

そして、そこではお互いのプライドをかけたせめぎ合いが存在します。

今回はそんなお話です。

ぜひ読んでいってください。


「ん!暴れがある!」


例えば、人身事故現場などの緊急を要する場合は消防もテキパキと病院を探すのでせめぎ合いは起こりません。

じゃあ、どんな場合にせめぎ合いが起こるのか。

一例が道路で酔っ払いが寝込んでいる現場です。

酔っ払いが寝込んでいて、消防にも通報があった場合、救急搬送の必要があるかどうか消防も分からないんでしょうね。

酔っ払って寝ているだけなのか、それとも何らかの理由により動けなくなっているのか。

警察官としては覚醒して家に帰れるようだったら起こして自分で帰らせれば良いだけです。

深酔いして自分で帰れない場合は誰かに迎えに来させたり、警察官が家まで送り届ける場合もあります。

問題は病院に連れて行く場合です。

これは消防がやります。

しかし、その必要性が分かるまで彼らは徹底して警察官を使おうとします。

酔っ払いというのは寝ていても、突然寝言を言ったり手を払いのけたりしますよね。

例えば、酔っ払いが手を一瞬振り上げて、また眠り始めたとしましょう。

そんな時、消防はすぐ警察官に仕事を振ります。

消防
「ん!暴れがある!警察の方、お願いします!」

別に起きて、暴れ回ってるわけじゃないんです。

一瞬腕を振り上げただけなのに、大げさに言ってこちらにやらせようとします。

しかも、今はもうイビキをかいて寝ているのに。

もちろん、相手がただ酔って寝ているだけならこちらとしても何の問題もありません。

しかし、酔っ払いというのは道路上で吐きまくり、その吐瀉物の中で寝っ転がって平気で寝てたりします。

着ているスーツもゲロまみれです。

そういう場合、消防もなるべく近寄りたくないのか、なるべく警察を使って救急搬送が必要か見極めようとするのです。

こっちだってそんなゲロまみれのオッサンに近寄りたくないので、じっくりと時間をかけて動静監視を装います。

公務員なんだからさ!


これに関連してですが、「暴れがあるから警察官お願いします」という理論についてです。

一般市民の方なら別ですが、消防は公務員です。

もし酔っ払いにぶん殴られたら、自分で公務執行妨害で現行犯逮捕すれば良いだけのような気がします。

だって彼らも公務員なんだし、現行犯逮捕は誰でも令状無しでできますよね。

消防だって男3,4人で来ているんだから制圧だって容易です。

その後、警察に引き渡せば良いのです。

「暴れがあるから警察やって。」というのは、結局危険なことは警察がやるべきだ、という考えなのかもしれません。

そして、同じ公務員とはいえ、畑が違うので公務執行妨害で逮捕するだけの知識意志も無いということなのでしょう。

確かに、警察官も病院探してあげたりはしませんしね。

警察官になったばかりの頃は不可解でしたが、だんだん「住み分けがきちんとできているということなんだな。」と思うようになりましたね。

今回は以上となります。
お読みいただきありがとうございました。


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元警察官日本語教師
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