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猫の肉を食べたかもしれない話(中国のレストラン)
初めて食べる肉の味
中国の日本語学校で働いて半年位した時、学校に新しい教務主任が来たので、日本人3人と中国人の主任1名で食事に行くことになりました。
最初、日本料理屋に行きたいとの主任の要望で日本料理屋を探します。
しかし、中国である程度本格的な日本料理屋に行く予算までは確保してもらえなかったので、どこか別のレストランを探すことにしました。
ちょうどそのころ、学校の近くに新しいレストランができたのでそこに行くことに。
その店は面積も広く、最近日本でもよく見られるようになった、ロボットが料理を運んできてくれるという当時としては先端を行く店でした。
何より市中心部にあるということで、投資もかなりしているようだし、期待して食べに行きます。
しかし、期待に反して注文した料理はどれもおいしくなかったですね。
中でも羊肉串(羊の串焼き)は非常にまずい。
というか、どう考えても羊の肉の味ではありません。
私ももちろん羊の肉は何度も食べたことがあるので味は分かります。
その羊の肉とは明らかに違う肉なのです。
自分の人生で食べたことがない種類の肉でした。
それでも美味しければまだ良いのですが、お世辞にも美味しいとは言えない肉で、苦いというか妙な刺激のある味がします。
「これは絶対羊の肉じゃないですよね~。」などと皆で話しながら、酒も入っていたのでそれなりに楽しく時は過ぎました。
あれ、猫の肉だったらしいよ
それから2か月くらいしてそのレストランがつぶれていることに気が付きました。
「あのレストランつぶれたんですね。まだ3か月くらいしか営業してないのに早過ぎですよね。」などと同僚に話しかけます。
同僚「うん。なんか猫とかネズミの肉をお客さんに出していたのがバレてつぶれたみたいだよ。」
私「…え。じゃあ、あの時食べた羊肉串は猫の肉だったってことですか。」
同僚「うん、猫じゃなかったらネズミかもね。ハハハ。」
私「なんでそんなこと分かったんですか?」
同僚「ここの学生があの店の厨房でアルバイトしていたらしくて、その子から聞いたよ。」
私「………。」
この時、私は中国へ行ってまだ半年くらいだったのでかなりショックでした。
同僚はもう中国6年目だからか全然平気な様子でした。
中国にいた時、友達からカエルの肉を鶏肉だと騙されて食べさせられたことがありましたが、それよりショックです。
だって冗談でウソをつかれたとはいえ、カエルの肉は美味しかったから。
唯一の救いは猫か鼠、どちらの肉を食べたのか自分でも分からないことですね(笑)
今回は以上となります。お読みいただきありがとうございました。
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