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瀬戸内への旅 淡島、丸亀、直島

スケジュールの合間、一週間のスポットができた。
香川県の友人からいろいろと相談があり、当初の思惑からは少しずれてしまったが、打ち合わせも兼ねて、香川にでかけることにした。

訪問にあわせて友人が綿密な計画を立ててくれており、かなり充実した滞在をすることができた。

最初の目的地は淡島

淡島芸術家村では、秋会期に向けた作品準備をしていた。島民と一緒になって作品を作る。過去の作品も見せてもらったが、結果としての作品と作品を作る過程とが、共に島の暮らしとのサイクルを形成しているように見えた。島民が、楽しみながらレジデンスの作家と作品作りをしている。そして訪問した僕らも巻き込まれる。作家、島民、訪問した人達が、それぞれ筆を入れて完成させる淡島の絵地図、島民が自分の家は自分で描く、みんな活き活きと筆を入れていた。

通常の井戸端会議のようであるが、違いがある。ソーシャリー・エンゲージド・アートの教科書のような完璧な関係性が出来上がっていた。この芸術家村の良点は作品制作のアクティビティと結果としての作品が、まるっきりアートである点だと思う。

アーティストが関わること、本書ではSEAの事例ベースでの検討がなされていたが、アーティスト不在のSEAの事例についても考察があった。


漂流郵便局は久保田沙耶の作品、2013年の芸術祭のときの作品。訪問したタイミングで5万通を超えたらしい。

多くの人が手紙を読んでいた。そして、手紙を書いている人もいた。
どうしようもない伝えたい思いを漂流させる。誰しもが持っている抱えきれない思いだからこそ、それを引き受ける場所が必要なのでしょう。でも、ここは郵便局、漂流の途上であるだろうと思った。

アートが誰かの癒しになる。この本を読んでみよう。

島の滞在は船の時間制約との兼ね合いがある。帰りの船を逃すと翌日まで滞在する必要があるが、それほど宿泊キャパシティがあるわけじゃない。もっとゆっくりと交流したいと思ったものの、時間制約があるからこそ、濃密に時間を過ごすことができるのかもしれない。

MIMOCAに移動してきた。
丸亀駅の目の前にある丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、美術館の前の広場は遊び場としても機能している。最近リニューアルが終わったのかな。
今井俊介 スカートと風景を見た。


直島と豊島に行くという希望を出していたけれど、両島を回るのは時間的な制約から難しいだろうということで、直島にフォーカスすることになった。

高速船で直島へ
随分と観光地化していたが、それは最近のことだと、小さな頃に直島に来た時は店などもなかった。そんな風に友人が話していた。

地中美術館、ヴァレーギャラリーなどを経て、杉本博司ギャラリー時の回廊へ到達する。ガラスの茶室は京セラ美術館でも見たが、ようやく直島に落ち着いたのだね。

続いて家プロジェクトへ
チケットの購入が必要なのを知らずに目的の家プロジェクトサイト(護王神社の石段を二往復!!)に行ったが、それはダメで、まずは家プロジェクトのチケットを入手しないといけない。

駆け足だったけれど、全ての家プロジェクトを巡ることができた。

島全体がアートと呼ばれる直島。それを目的にしてくる様子を直接見ることができた。黄色のかぼちゃはメンテナンス中なのかな、台座のみだった。そんな姿が見られるのもアートだと思う。




いただきましたサポートは美術館訪問や、研究のための書籍購入にあてます。