2021年のNFTセールスは$22B.
そろそろ2021年はどういう年だったのか、まとめの記事が出てくる。
art newsに掲載されたNFTのマーケットの記事、22ビリオンドルまで拡大したという。日本円だと2.5兆円くらいだろうか。大きな金額、例示も分かりづらいかもしれないが、日本の小売で販売されるパンの規模と近い。(2019年の小売 2.7兆円、富士経済)
タイトルの$22 B.から、キャッチ―である。なんと2020年から見て220倍の成長率、まさに新しい世界が始まったというインパクト。
この市場規模はGuardian紙で報道された。取引の数字はDappRadarからもたらされたという。
(パブリックチェーンの場合)Blockchain上での取引は誰もがアクセスできるようになっている。秘密主義的だったアート・ワールドへのインパクトは測り知れない。ただ、他のニュースを見るとセールスの数字はバラつきがある。何を対象としているのかによる差異かなと捉えている。
技術的には目新しいものは無いものの、デジタルの存在感が強くなったこの時期に呼応するようにした出来事、社会要請からのイノベーションと言えるだろうか。
少し前は、こうした動きをデジタル・ディスラプターと呼んでいた。配車アプリのUber、民泊のAirbnbなど、デジタル技術を用いて既存業界を破壊するとして注目されたが、そうしたことがNFTによってもたらされた。
いやいやNFTはアート・ワールド全てを網羅しているわけではない。確かにその通り、モノとして作品の取引はあるし、モノとして現実世界にあるうちは、NFTでは、どうしてもオラクル問題(現物とBlockchain上の情報がずれること)が発生する。
To many at the time, the NFT craze seemed confined to a highly energized but fairly insular group of traders who did not have strong ties to the art world. Auction houses soon started offering more NFT sales and setting up infrastructure for more sustainable and consistent offerings of the sort.
NFTは一部のマニア向けと見なされていた。アート・ワールドとの接続も無いだろう、と。しかしながら、オークションハウスがNFTセールを提案すると状況が変わってくる。迅速にNFTを販売するインフラを整えてきた。
批評も出始めてきているが、マーケットの早さに追いつけているだろうか。
デジタルゴールドラッシュと呼ばれる状況にも警鐘はある。
“It’ll be years before any crypto market, let alone NFTs, comes to resemble anything conventional markets would call stable,” George Monaghan, analyst at research firm GlobalData, told the Guardian. “I wouldn’t throw your rainy day fund into any meme NFTs quite yet.”
まだ始まったばかりのNFT×アート・ワールド。これからどんな変化をするかは誰にも分からない。
副業で、NFTに関するアドバイスも行っている。クライアントに、いろいろなプレイヤーが、いろいろな提案をしている。そこに、技術的、経営的、戦略的なアドバイスをしているが、とてもエキサイティングであり、とても怪しくもあり、つまり、面白いことが日々起こっている領域だと思う。こうしたところをサヴァイブ、いやサーフすることと言った方が近いかもしれない。こうしたパースペクティブを身につけられたことがMFA取得の一番の成果だと思う。