不幸が一つ欠けたなら。
わたしにとっての不幸は生きていることそのものでした。生まれたときに大きな病気をし、大きな手術を受けました。手術は成功し、今は健常者と同等の生活ができているので、他人からみれば幸せじゃん!!と思われるかもしれません。同じ病気のひとの中には寝たきりのひともいるそうです。なので病院に通わず、入院もせず生きていられる私は、その人たちからすれば、健常者なのでしょう。でも私にとってはそれは幸せとは思えませんでした。小さい頃は泣けば、母に心配され、泣かないでときつく教えられました。泣くと血管が切れる可能性があると先生から言われてたためです。
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