![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118843523/rectangle_large_type_2_b22de150cffcb17aebd3098d433ba36f.png?width=1200)
Photo by
kurimona
【詩】下北沢ロマネスク
路地裏の排水溝 集まるしなびた枯葉たち
夏の終わりとほんの少しの秋の始まりを折り重ねるように
今日も月を見つけるのが難しいなぁ下北沢
せっかくの満月も駅に着くまでは少し諦めよう
優しく触れたはずなのに
音を立てて 割れた花瓶のように
感情に触れる前の
なのに、なぜか溢れ出す涙のように
今日もやたらと夜は早足で更けて行く
背中に背負った初任給で買ったマーチンDXM
誰も来なかったけれど それも平日のせいにして
ラーメンは食わず帰るか、下北沢
明日は仕事もないけれど
「きれい。」と夜空を見上げるカップル。
その目線の先を追うぼくは、今日もぼっち暮らし。