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12月の軽井沢はちゃんと冬だった
こんにちわ!あんなです!
noteを更新し始めて3週目に入ったようです。
目まぐるしく送る日々も、振り返ってみたら何があったか思い出せないほどの薄い時間。noteを使い書き起こすことで、しょうもない出来事だなと呆れつつ、楽しい時間を思い出せてなんだか得した気分です。
スキ!の通知が来る度noteから「作品が読者に届いています!」とメッセージが届くのですが、それが嬉しくて、早く次書こうと心がわそわそしていました。
そんな今回のnoteは「冬の軽井沢」です。
12月ってこんなもんだっけと、まだ肌寒い気温にカーディガンを合わせる。
仕事仲間はダウンを手元に「逆に荷物になりましたよ」と苦笑い。
12月と言えば、クリスマス、年末、マフラー、こたつ、寒くて暖かい装いのイメージだが、なんだこの肌寒くややすごしやすい気温は、温暖化の影響なのであろうか。
「温暖化って都市伝説らしいよ」と、恒例の友人、さっちゃんが呟く。
「本当は温暖化になんてなってなくて、陰謀論らしいよ」と。
「そんなことして何になるん?」と疑問をぶつける。
だって温暖化かそうじゃないか、嘘ついて誰に何の利益があるっていうのか。
「ほら、ひとクラスに一人いるじゃん、嘘ついて脅かしたがるやつって」
この規模の嘘がただのサプライズ精神で行われていたとしたら、逆に微笑ましいことである。
それにやれ「幽霊を見た」だの「あんなの背後にはいっぱい憑いてる」だの言っていたしょうもない脅かしたがりの陽気者はあんただったけどなと鼻で笑った。
そんな小話をしながら私たちは何となく軽井沢へと向かった。
私は軽井沢が好きだ。
軽井沢インターに降り立ったその瞬間から、空気が変わる気がするのだ。
窓を開けずとも、雪が降らずとも、しんしんと音が鳴るような、静かで爽やかな空気が聞こえる広々としたあの場所が、何故だかとても好きなのだ。
「私前世は軽井沢に住んでいたのかも」
この魂の馴染み方は尋常ではない。
「私は多分ヨーロッパ、TVで見ると懐かしくて胸が苦しくなるんだよね…」とさっちゃん。
この奔放さと無神経さは日本人ではないことは確かだが、素敵さに事欠くのでヨーロッパではないだろうなとおもい胸中でふんと鼻を鳴らす。
まあ私も大概スピリチュアルなので言い返せない。
軽井沢には「ハルニレテラス」というおしゃれ空間が存在するが、私が好きなのは「旧軽井沢」だ。
食べ歩きをテーマに度々TVでも紹介されているようで、カレーパンやモカソフトクリーム、ホットドックなどが話題らしい。
あのうどん屋「つるとんたん」も、いつの間にか軽井沢に出没したが、入店してもなおここがうどん屋とは信じられないほどのお洒落で演出された空間だった。
いつもの駐車場に車を止め、軽井沢の地に足を付けると、冷たい風が肌を突き刺した。地元から1時間半のこの場所にはしっかり冬が到達しており、防寒着の不十分さを否応なしに痛感させられた。
「めちゃくちゃ寒いな……!!」震える私と、
寒がりで秋でも厚着なさっちゃんはこれでもかと重ねに重ね着し、体の原型を留めない大きさに膨れ上がっていたが、それでもなお「ささ、さむいな……」と青い顔をしていた。
ただ久しぶりの鼻がツンとなる冬の感覚はノスタルジックで少し嬉しかった。
旧軽井沢を散歩する。
この「散歩」の感じが好きだ。
そこかしこにぽつぽつとおしゃれな店があっても、懐かしさを残す気張りすぎていない街が落ち着く。
ハムやソーセージを取り扱う「腸詰屋」のシンプルで直球な看板も、軽井沢に来たって感じがする。
何故かミッフィーちゃん専門店があったり、ヴィンテージデニムの店があったり、トリックアートの展覧会をしていたり、静かなカオスである。
ただこの気温でモカソフトを頂く気にならなかったので、とりあえずどこか店に立ち寄ろうと軽井沢ショッピングプラザに入り込んだ。
平日で閑散としており、ランチの時間でもない為か扉にcloseの小さな看板をぶら下げている店が多かった様に思う。
そんな店の並びの中で、小さなヨーグルト専門店を発見した。
羊と花と by BASTIAN YOGURT
さほど広くない店内の席は客で埋まっていた。
店頭にはメニューが広げてあり、兎に角ヨーグルトしかありませんよ、とのことであったが何故か惹かれるものがあった。
「こんな寒いのにヨーグルトたべるのん」と興味薄なさっちゃん。
確かに寒い、寒いけど、
「ヨーグルトって微妙な温度感だよね」
今はモカソフトではない事は確かだが、ヨーグルトならギリ食べたいかも。しかもヨーグルト専門店ってここら辺じゃあんまり見ないし、軽井沢っぽいし、と根拠の薄い理由で入店。
メニューには「食べるヨーグルト」と「飲むヨーグルト」があり、店の真ん中にはトッピングビュッフェという名のパーティがテーブルの上に飾られていた。
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ストロベリーやマンゴー等のフルーツジャムや生クリーム、白玉団子やきなこなど。他の客が手に持っているヨーグルトは宛らパフェのようになっていて可愛らしい装いだった。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/165131708/picture_pc_06a80a9252746c399187c6def70c36cc.jpg?width=1200)
私はジャージー牛乳のヨーグルトの上にシンプルに蜂蜜をかけただけにした。
「牛乳は絶対ジャージ」の拘りを持つさっちゃんの意見を参考にした。彼女の言う通りにしていればハズレはないだろう。
店内は混んでいた為店外に出てから一掬いヨーグルトを食べた。
こういう時大体「それほどでもないけどまあ普通に美味しいね」という感想に行き着くのだが、このヨーグルトは違った。
濃厚だけどさっぱりしていて、ちゃんと牛乳の香りがたっていてハチミツもしつこくなくサラッとしていて、格上ヨーグルトに即認定された。
このヨーグルトなら上から何をトッピングしても合いそう。それこそパフェみたいにしても美味しいかも。
さっちゃんも「ほらやっぱりジャージーよ」との感想。
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さすが12月、イルミネーションも綺麗だった。
この派手すぎない感じがなんだか寂しくて心地良いんだよなあ。
震えながら車まで歩く道中、きちんと冬が来ていた事を噛み締めた。