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(ネタメモ。 進撃 エルリ 現パロ)名前は何人か出るけど大学生ハンジとリヴァイ。社会人(偉い)エルヴィン前の続きメモ。
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「その時の私達にとって、それが最良の選択だったからだ」
…それでも、最後の最期と分かっていてなお、愛を語ることはしなかった。それが私達だった。
そう語るエルヴィンは本当に夢の話をしているのかと疑問だった。
「夢で逢う、想い人に会いたい」だなんて口走るコイツの、世界観もよくわからない、ただ時として面白おかしく鬱陶しいと思っていた話が妙にリアルに感じてきた。コイツは今まで「言える範囲」ってやつを決めて、わざとそう話していたに違いない。人生の半分以上の時間をその夢で埋められて逢いたい誰かを想い描く。この時、初めてエルヴィンは本気なのだと、今、やっとそう思えた。
「…探してはいるのか?」
「あぁ、探させてはいるのだが、名前もわからない相手だからな…」
「リヴァイ」
「……。」
「今日はバイト休んだ方がいい。貴方、昼食を吐いただろう?酷い顔色だ」
「…お前の家みたいに研究に進めるような金持ち様じゃねぇからな。生活するには精々働かねぇとな」
ハンジが止めるのもきかず、リヴァイは歩き出す。せめて少し休んでからにしろと言っても歩みを止めず、遅刻した分、給料が減ると振り返りもせず言い、リヴァイはハンジを振り払うように歩き出す。
「終わるころに迎えにいこうかー?」
「いらねぇ」
ハンジなりの心配だろう。
バイト先につくなり、ぎょっとした顔で他のスタッフが振り返る。どんな顔色をしているのかなど見なくともわかる。だが倒れなければいい。