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コーカサスから中東へのバイク旅行 (その40)

2023/9/4

パッキングと川の横でキャンプをしたついでに水浴びをして11:00時出発
下りを快調に飛ばす
国境に近づくにつれ、緑が少なくなってきて気温は上がる
国境の町であるAgarak の10km 手前にあるMeghri に到着
もうここは標高650mほどで暑い
ここの銀行で現金を引き出す。10,000ドラム
そこから国境に沿って川沿いを走る
国境となる側は厳重に柵で覆われている
両脇の岩山がすごくダイナミック
荒涼感がすごい
程なくAgarak に到着し街の感じを掴むために少し走りまわった後、キャンプ地を探す
緑の少ないこの辺の土地で良い野営地を見つけるのはなかなか難しいが幸運にも、Agarak から北に5kmほどを上った集落のはずれに良い場所を発見する
ただ、場所的にちょっとセンシティブな場所
集落の頂上にある墓場を通り過ぎて、少し奥に行った場所が見つけたキャンプポイントだった
ここでキャンプしていいか少し不安だったので、一応大人に聞いておこうと思い集落に行ったが大人が見当たらない
その辺に子供たちがいたので、大人はいないのか聞いたがコミュニケーションできなかった

仕方なくキャンプポイントに戻りテントを設営し、あ、が楽で肉を買ってきていたので、焚き火とバーベキューの準備をしていると、墓場の方から子供たちが4人ほどこちらに向かってきた
こちらは食事の準備で忙しいので、子供たちのほうも見ないでハローと挨拶だけかわして子供たちはテントの横を通り過ぎ山の上に登っていった
焚き火台で、木を燃やし燠火作りに勤しんでいると山の上の方から奇声が聞こえ始めた
そちらを見ても姿は見えない
隠れながら奇声を発し、こちらの反応を見て楽しんでいるようだ
それでも放っておくと、断続的に奇声が聴こえる
面倒なことになった
このまま無視をし続けると、ムキになってエスカレートするパターン
向こうのアクションに反応して、面白くなって、エスカレートするパターン
子供って難しいんだよね
今回はどっちだ?

とりあえず消極策として無視を続けていると石を投げ始まった
それはさすがに見過ごせないので、大声でコラーと怒鳴ったが止む気配は無い
仕方なく斜面上を監視し、酒を呑みながら焚き火を続ける
さすがに本気で当てるつもりで投げているわけではないらしい
しばらくすると飽きたのか、自分の居場所を大きく迂回する形で山を降りていく姿が見えた

ほっとして肉を焼き始めると。また墓場の方から今度は2人の子供がやってきた
中学生位と小学校低学年位の2人だ
年長の子供は片言で英語を話し、スマートフォンを持っているので、コミュニケーションは可能だなと判断し、2人としばらく他愛もない話をする
さっき石を投げてきた子供たちの話をすると、それは自分たちではないと言う
話をしていて、おや?と疑問が湧いてきた
どうでも良い話の中に、彼らが主張したいことがおぼろげながらわかってきたから、どうやら彼らは自分にこの場所から移動してほしいと思っているようだ
と言うのも、彼らはこの山には熊が居てよく出没するから危険だと言う
さらに狼もいると言う
うん
この辺のハゲ山で熊が生きていけるとも思えないが狼はありそうだなぁ
でも、自分の経験上、狼は賢いので、あまり人里の近くには近づかないと思う
どのぐらいの頻度で、動物が出てくるの?と聞いたら、しょっちゅうだと言う
彼らの意図はわかった
後は適当にあしらい、これから食事をするからさようならと言って会話を打ち切ろうとするとさらにジャッカルもいると言ってきてもう相手にしていられない
わかった。食事が終わったら移動するから、さよならと言って食事の支度にかかる
もう肉は焼けている
彼らは去り際に離れた墓場の近くからまた奇声をあげながらジャッカルジャッカル言っている
さっきの2人も、石を投げてきた子供たちのメンバーだったのだろう
最初に来た時、よく子供たちを確認しておけばよかった

食事の後、焚き火の火が落ち着くまでまったりしていると集落の方がどうも騒がしい
何やら大人の怒鳴り声のような誰かを叱っているようなそんな騒がしさだ
自分がここでキャンプしていることが問題になっているのではと少し不安になったが、それならば、大人の誰かが何かしら行動を起こしてこちらに接触してきているはずなので、そうではない
ただ、自分と関係がある事で、この騒ぎが起こっている可能性は高い
これはあくまで想像だが、旅行者がやってきてキャンプしているところを子供たちがいたずらをしたのばれて、それが問題になっているのではないか
まぁ実際のところはどうなのかはわからないが、騒ぎの原因が自分であるかも知れない事に少し心が痛む

とりあえず明日はイラン入国

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