花火 2

川べりの道
日が落ちて
昼間の暑さが嘘のようにひんやりとした空気の中
私とあなたは並んで歩いている

もう話すことも尽きてしまって
ただ黙って歩いている

このまままっすぐ歩けばやがて駅に着いて
そこからは反対方向のホームへ

それでいいのかな
それがいいのかな

どこかから聞こえてくるはしゃいだ声に立ち止まる
川の向う
気の早い誰かが花火を打ち上げている

小さな花がひとつ、ふたつ
咲いて、消えて

これから咲く花火と
消えてゆく花火と

わたしたち
ふたりの行方はどっちだろう

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yotsuba siv@xxxx
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