徳島ヴォルティスのオフシーズンリリース統計
序文
さて、本記事は過去徳島ヴォルティスのオフシーズンにリリースされた選手の去就関係のリリースについて、リリース日とリリース時刻の統計データを見て今後のオフシーズンの予測に役立てようという内容であるのだが、いかんせん個人による集計であるため全てのリリースを正確に網羅できているというわけではなく、集計漏れなどが存在する可能性についてはご容赦いただきたい。
そして、本記事で用いるデータは徳島ヴォルティスの公式ホームページのニュースや公式SNSの投稿から集計しているわけだが、ホームページがリニューアルされたことにより過去のニュース記事が消失しており集計データに不備が見つかったとしても確認しようがない点にもご容赦いただきたい。
リリース日のデータは2008年～2024年の17年間分
リリース時刻のデータは2018年～2024年の7年間分
となっております。
それではどうぞ
リリース日
シーズン別リリース数
まずは各シーズンの冬の市場におけるリリースの数を見てみよう
上図より平均値を算出すると、徳島ヴォルティスは冬の移籍市場において
選手の全去就関係リリース合計は平均47.1回
契約更新やレンタル延長が平均18.4回
新加入が平均11.1回
契約満了や引退が平均6.6回
退団、レンタル契約満了、レンタルでの放出が平均11.1回
ただし表を見てもらえれば分かる通り、「契約満了/引退」の項目は近年減少傾向にある。
2009年頃の徳島ヴォルティスがJリーグで最下層だった時代は徳島で出場機会を得られなかった選手は移籍先が決まらず満了リリースが出たり引退となる選手が多かった。
それに対し近年はJ3の存在もあり徳島より格下のクラブが増えたため契約満了リリースを出す前に移籍先が決まるパターンが増加したことにより数字が減少したと考えられる。
同じ理由で反比例するように「退団/レンタル満了/貸出」の項目は近年増加傾向にある。
それに徳島から他のクラブへのレンタルが増加したことも数字が増加傾向にある理由だろう。
現実的に今オフに参考となるデータとして直近5年間(2020年～2024年)のリリース数の平均がこちら。
シーズン終了から初リリースまでの日数
次に見ていきたいデータは、徳島ヴォルティスのシーズン最終日から最初のリリースがある日までの日数。
まずは各シーズンの徳島ヴォルティスのシーズン最終日と各項目において初リリースがあった日がこちら
そして上表から徳島ヴォルティスの前シーズン最終日と各項目の初リリースがあった日の日数を算出したものがこちら
徳島ヴォルティスの前シーズン最終日から選手の去就に関して
初リリースがあった日までの平均が3.2日
契約更新やレンタル延長の初リリースがあった日までの平均が26.9日
新加入選手の初リリースがあった日までの平均が24.9日
契約満了や引退の初リリースがあった日までの平均が6.6日
他クラブへの移籍関連の初リリースがあった日までの平均が17.2日
この数字からリリースが行われる順番は
「契約満了や引退」→「徳島から他クラブへの移籍」→「他クラブから徳島への移籍」→「既所属選手の契約更新」であることが分かる。
加入更新系の2項目を合わせた平均が25.9日、退団系の2項目を合わせた平均が11.9日なので
退団系リリースのピーク期と加入更新系リリースのピーク期には14日(2週間)ほど時差があることが分かる。
月別リリース数
次に17年分のリリースを月別に集計した表がこちら
これをグラフ化したのがこちら
誰が見ても一目瞭然だが、12月と1月の2ヶ月間に89.3%とほとんどのリリースが集中しており、新加入以外の3項目は12月がピーク、新加入の項目は1月がピークとなっている。
もう少し細かく区切ったデータを見てみよう。
1ヶ月を10日ごとに上旬(1日～10日)、中旬(11日～20日)、下旬(21日～31日)と区分して集計した表がこちら
上表をグラフ化したものがこちら
最もリリースが多いのが12月下旬、次点で1月上旬。
この連続した約20日間で全体の半数以上である57.2%のリリースが行われている。
項目別に見ると
更新系リリースは12月下旬をピークに1月中旬まで続く傾向
加入系リリースは1月上旬をピークに新シーズン開幕後に発表される年もある。
満了退団は12月上旬と早めにピークアウトする傾向。
退団は12月下旬がピークで、加入系リリースより10日～20日先行している傾向が見て取れる。
リリース時刻
次に、1日の中でリリースが行われる時刻について見ていこう。
こちらは2018年～2024年の7年間。
全てのリリースを正確に網羅できているわけではないため、先ほどのリリース日のデータと数値の合計が合わないのはご容赦いただき、あくまで参考としてご覧ください。
シーズン別リリース時刻
契約更新など1度のリリースで複数人の発表がある場合は人数分をカウント
30分毎のリリース数
9時～21時の12時間を30分毎に区分してリリース数を集計したのがこちら
上表をグラフ化したのがこちら
最もリリースが多いのが11時の14.2%、次点で12時の13.6%。
19時以降のリリースはここ7年間では1度もない。
項目別で特別何か取り上げるような傾向は見られない。
その他は新体制発表会での発表など切りの良い時間以外での発表。
3時間毎のリリース数
上記のデータを3時間毎に区分した集計結果がこちら
上表をグラフ化したものがこちら
最もリリースが多い時刻が15時～17時台の3時間で36.8%
とはいえ18時～以外の時間ではそこまで大きな差は見られない。
項目別で見ると
更新や満了など主に自クラブのみがリリースを出す2項目は15時からの3時間が最多。
加入や移籍など他クラブと同時に発表する系の2項目は12時からの3時間が最多と特徴がで分かれた。
とはいえこちらもそこまで大きな数字の差はない。
午前と午後という区分にするなら
午前が27.2%
午後が72.8%
となり、7割ほどが午後のリリースであることが分かる。
2025シーズンオフシーズン予測
ここまで見てきた過去の統計を参考に2025シーズンの移籍市場の動きを予測してみよう。
徳島ヴォルティスのシーズン最終日が11月10日
これまでの平均に当てはめて考えると
最初にリリースが出る項目は、前シーズン終了から最初のリリースまでの平均日数が最も短い「契約満了や引退」だと想定できる。
「契約満了や引退」の項目で最初のリリースが出る平均日数は6.6日なので11月17日(小数点以下は四捨五入)。
しかし全データ平均で最初のリリースが出るまでの平均日数は3.2日なので今季に当てはめると11月13日。
この2つを平均すると
最初のリリースは誰かしらの引退か契約満了で11月15日。
次に前シーズン終了から最初のリリースまでの日数が短い項目は「徳島から他クラブへの移籍」の17.2日。
なので「徳島から他クラブへの移籍」リリースが最初に出るのは11月27日。
次に前シーズン終了から最初のリリースまでの日数が短い項目は「徳島に他クラブから選手が新加入」の24.9日。
なので「徳島に他クラブから選手が新加入」リリースが最初に出るのは12月5日。
最後に前シーズン終了から最初のリリースまでの日数が短い項目は「契約更新やレンタル延長」の26.9日。
なので「契約更新やレンタル延長」リリースが最初に出るのは12月7日。
まとめると
11月15日に誰かが契約満了→11月27日に誰かが他クラブに移籍→12月5日に誰かが徳島に加入→12月7日に誰かが契約更新
という初動になると予測できる、という事になる。
しかし既に11月9日に柿谷曜一朗の契約満了が発表されており、最初のリリースは平均の-6日と確定している。
前シーズン終了日が11月10日というのは過去17年間で2番目の早さである点も考慮したい。
移籍市場のピーク時期が12月後半から1月前半であるという点は前シーズン終了時期の早い遅いに関わらず変わらない傾向にある。
例えば2024年のオフシーズンは前年である2023シーズンの徳島ヴォルティス最終試合日が11月12日と、今期のオフとほぼかわらない日程だった。
ここは過去17年間の平均値からの予測よりも昨年の例を出す方が分かりやすいだろう。
ということで昨オフの初動日程がこちら。
上記した17年間の平均値から当てはめた初動予測と昨オフの初動日程を見比べると、約1ヶ月ほどの時差が生じていることが分かる。
要は結局、移籍市場は上位クラブや金のあるクラブから順番に動いていくので、自クラブがいくら早くシーズンを終わろうとてそれを待つことになる。
ここまで書いてきてなんだが、今期は強化部のトップが夏に変わり、オフ入り直前に2番手も退任している。
さらに夏の市場でここまで大きく動いたことも過去に例がないため、クラブの動きは全く予想できないというのが正直なところと言える。
おまけに昨オフのリリース日一覧がこちら
結文
過去17年間の平均値とかは結局参考になるのかどうかは分からないが、ある程度市場の動く順番みたいなものや動く数、ピーク期などは把握できたのではないだろうか。
ストーブリーグにおいてのベーシックな心構えとしては、
最初のリリースから2週間は耐えよう、加入は遅れてくるので焦らずじっくり待つ。
そしてインプレッション稼ぎの噂アカウントに振り回されない。
それでは皆さんのオフシーズンが良いものになることを願っています。
Have a nice transfer market!!
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