徳島ヴォルティスにおける"良い番号"とは何番なのか
はじめに
サッカーにおいて"良い番号"と呼ばれる背番号がある。
11人でするスポーツなので、一般的に言えば1番~11番が良い番号に該当すると言えるだろう。
なかでも背番号10は、元ブラジル代表のペレが付けたことが起源として、そのクラブでもっとも優れた選手に与えられることが多い。
しかしその定義はクラブごとに違いがあり、例えばマンチェスター・ユナイテッドの背番号7やセレッソ大阪の背番号8など、クラブによって特別な背番号というものが存在することがある。
そこでこのnoteでは、徳島ヴォルティスにおける"良い番号"とは何番なのかを考えたいと思う。
※2021シーズン終了時点での数字となります。
※数字は公式戦全試合トータルのものとなります。
データで見る背番号
まずは出場試合数TOP15を見てみよう
次に得点数TOP10
この2つのデータをからピックアップしていきたい。
まずは一般的に良い番号とされる1番~11番の中から、ランクインしていない番号である。
出場試合数TOP11にランクインしていないのは1番、3番、5番、9番。
これらの番号はTOP15までにも入っていない。
一般的に良いとされる番号でも、徳島ヴォルティスにおいては良い番号であるとは言えないという結果になった。
対してそれらの番号より上に位置しているのは14番、17番、20番、18番。
次に得点数TOP10だが、FWが着けることの多い9番、10番、11番はどれもランクインしているものの、9番と10番は18番と13番より低い結果となっている。
ゴールキーパー編
一般的に守護神のナンバーといえば背番号1。
では徳島ヴォルティスではどうだろうか。
各シーズンで最も出場したGKの背番号を見ていきたいと思う。
集計すると
1番:2シーズン
21番:8シーズン
23番:1シーズン
30番:1シーズン
31番:5シーズン
一般的に守護神の番号とされる1番は、徳島ヴォルティスでは僅か2シーズンのみ。
対して21番が8シーズン、31番が5シーズン。
まず1番から見ていこう
目立った活躍をしたのは島津虎史と松井謙弥のみで1番がこれほど活躍できないクラブも珍しいのではないだろうか。
次に21番
1番に比べ歴代正守護神がずらりと並んでいることが分かる。
出場試合数も1番の3倍近い数字となっている。
最後に31番
31番はGK以外も着用しているが、印象的なのは佐藤晃大のプロ入り最初の番号という点だ。
佐藤が18番に変更後、長谷川徹が引き継ぐ形となっており、結果的にクラブの功労者が着け続けている番号となっている。
守護神の番号という以上に重要な番号であると感じる。
ディフェンダー編
出場試合数のデータで良い数字を残した番号は2番と4番。
対して3番と5番
出場試合数ランキングでは3番が19位、5番が18位という結果だが、どちらの番号も出場試合数の少なさの割に悪い印象は見て取れない。
他の数字にも、橋内優也の26番やペスンジン福岡将太の20番などあるが、2番~5番より目立った数字は見て取れない。
特別悪い番号がない故に毎年必ず中心選手が着けるといえる番号が絞られず、守備の要として特別な番号は決め手に欠くという結論としたい。
中盤編
出場試合数、得点数、ともに上位にランクインしたのが7番と8番
共に背負った選手はほぼ毎年チームの中心選手として活躍している。
7番であれば徳重隆明や柴崎晃成、内田裕斗などチームのキーマン的存在が代々背負ってきている。
8番は出場試合数トップで、岩尾憲や倉貫一毅などピッチ内外で影響力を持った選手が着けてきた番号である。
そのほかで言えば、幅広い守備的なポジションの選手が背負ってきた6番や、濱田武や石田祐樹が背負った14番も印象的である。
アタッカー編
数字を稼ぐという点で最もクラブに貢献してきた番号を見ていこう。
まずは9番と10番
9番は毎年ストライカーが背負ってきた番号ではあるが、無得点だった年が7シーズンもあり、目立った活躍ができたのはドウグラスと河田篤秀のみ。
これを見ると9番という番号においてはかなり寂しい数字であると言える。
10番は外国人や名前のある選手がことごとく活躍できなかった印象が強い。
シーズン2桁取れた選手は一人もいない。
活躍したドゥンビアは半年でいなくなり、杉本太郎は10番に変えたシーズン怪我で出場時間を伸ばせず、渡井理己も10番にする前年と得点数は同じで伸び悩んだ印象。
個人的に10番は呪われた番号という印象があり、着けた選手は期待を下回るというのが通例となっている。
では11番を見てみよう
11番は全背番号の中で最も得点を取っている背番号であり、Mr.ヴォルティス片岡功二やクラブ歴代得点王の津田知宏、その後も11番を着けた選手は軒並み活躍しており、まぎれもなく徳島ヴォルティスのエースナンバーであるといえる。
その他の番号で取り上げたいのが18番
18番は100試合以上出場している番号のなかで最も着用人数が少なく、過去に4人しか着けていない番号である。
羽地登志明から佐藤晃大という大型FWに引き継がれ、伝統ある番号となっており、徳島ヴォルティスにとっては特別な番号と言えるだろう。
その他編
比較的出場試合数の多い16番と17番を見てみよう
16番は挽地祐哉や斉藤大介など縁の下の力持ちタイプが長年着けていたが、最近は渡大生や渡井理己など攻撃的な選手の出世番号になるなど面白い色の見える番号になっている。
17番は出場試合数5位にランクインしており、麦田和志や衛藤裕、山﨑凌吾など11番ほど目立たないものの攻撃を支えるピースとして活躍する選手が着けており、一度もハズレを引いてない番号という印象である。
次に13番
未だ柿谷曜一朗のイメージが強い13番だが、柿谷をはじめ杉本恵太や清武功暉、藤田譲瑠チマなどネームバリューのある選手が目立つ印象である。
が故に期待値ほど活躍できないイメージもある番号である。
余談だが、一度も着用されていない番号は42番43番46番48番49番。
まとめ
長くなったがまとめると
8番:象徴
11番:エース
21番:守護神
この3つの番号が徳島ヴォルティスのおける良い番号といえるのではないだろうか。
次点で2番、6番、7番、14番、16番、17番あたりは良い番号だろう。
逆に悪い番号は1番、9番、10番であると言える。
もちろんこれは2021シーズン終了時点での話であり、悪い番号を払拭する活躍をする選手や、〇番といえば〇〇と言われるような選手が今後出てくることを強く願っている。
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