共感されない気持ちの行き場
高校生の子が、小学生の時の話をしていました。
小学生の時に、学校の先生が言った言葉。
しんどいと言ったら、こうしたらいいと言われた話。
他にももっとしんどい子がいるからと言われた話。
もう少しがんばろうと言われた話。
言っても何もならないと思ったという話。
話を聞いていて、その子の心の中でずっと燻っていた感情があると感じました。
わかってもらえない感情は、心の奥で澱のようにドロドロになって消えることはありません。
感情は外に出して共感されて言語化されて消化されると思っています。
言葉にできなかった感情。
わかってもらえなかった感情。
本当は労わって共感してほしかったのだと思います。
かんばれとか、がんばる方法とかを教えてもらいたかったわけではない。
「しんどかったね」
「苦しいね」
「悲しいね」
「しんどかったらがんばらなくていいよ」
「ゆっくり休んだらいいよ」
その時に言ってほしくて言われなかった言葉。
その子は今までずっとがんばってきました。
学校がつらくても、1日に数時間、1週間に数日、とがんばって行っていました。
ずっとお休みする時間はほとんどありませんでした。
周りの大人が、休んでもいいと許可を出してあげなかったから。
そして今、エネルギー不足になっています。
何もしたくない。できない。
大人への不信感も大きくなっています。
人は無理を続けると、押し込めてきたドロドロの感情の澱は溜まり、エネルギーは枯渇してしまい、動けなくなります。
今からでもいい。
ずっと抱えていた気持ちを吐き出せるなら吐き出して、共感して労わって、新しいエネルギーを取り込めるように。
大人は、子どもに無理をさせてはいけません。
苦しい気持ちは外に出せるように、気持ちに共感をしてあげてください。
外に出せなかった気持ちはずっと残り続けて、いつか害になります。
子どもの心を大切に扱ってあげてください。